県警察学校で卒業式 サラリーマンから警察官に 33歳男性の新たな挑戦 《新潟》
9月、警察学校を卒業した新人警察官の中にサラリーマンを辞め、警察官を志した男性がいます。家族を持ちながら一念発起した理由。33歳の新人警察官の思いに迫ります。
県警察学校で開かれた卒業式。
新人警察官が門出の日を迎えました。
「安全と安心を願う県民の期待と信頼にこたえる警察官となるべく、感謝の気持ちを忘れることなく、誠心誠意努力する所存であります」
伊藤優企巡査・33歳。去年まで給湯器の修理メーカーでサラリーマンとして働いていました。
家族を持ちながら、仕事を辞め、警察官を志した理由…
〈伊藤優企巡査〉
「子どもが生まれてから生まれる前とでは、児童虐待のニュースだったりそういうのを見ると、感情が独り身の時とは変わって助けてあげられない憤りを感じました」
ことし4月に入校した警察官の卵たち。
大学を卒業した短期課程の初任科生は寮生活を送りながら法律や逮捕術などを学び、いわゆる“教場”で訓練を積んできました。
伊藤巡査にとって初めての家族と離れ離れの生活。それでも、県民を守る警察官になるため、厳しい訓練に耐え抜いてきました。
迎えた卒業の日。41人が警察官としての1歩を踏み出しました。
指導してくれた教官に感謝を伝えます。
「教官のおかげで頑張ることができました」
「お前なら大丈夫だから頑張れ」
こみ上げる涙は厳しい訓練を乗り越えた証です。
「俺こっちで頑張るから遠く離れた糸魚川で一生懸命頑張って。いつでも応援しているから味方だからね。よし頑張っていってこい!」
これまで厳しく指導してきた教官の目にも涙が浮かびます。
伊藤巡査…背中を押してくれた家族に成長した姿を見せることができました。
〈伊藤巡査の妻 里加さん〉
「大変な時もあったんですけど、主人が頑張ってくれている姿を毎週帰ってくるたびに見て成長を感じられたので、それを励みに頑張ろうと思えた6か月間でした」
〈伊藤優企巡査〉
「私はもともと子どもの安全を守れる警察官になりたかったので、今もそれはぶれていないので、ここから勉強して早く一人前の警察官になりたいと思います」
教場での学びを糧に。
県民の安全・安心のため、きょうも新人警察官たちが活躍しています。