×

新米の季節 ことしのコメの出来は? 1等米比率は回復も…生産者「収量少ない」《新潟》

2024年10月3日 21:01
新米の季節 ことしのコメの出来は? 1等米比率は回復も…生産者「収量少ない」《新潟》

待ちに待った新米の季節。去年、大きく落ち込んだ県内の1等米の比率は回復し品質は上々だといいます。ただ県内の生産者からは心配の声が…何が起きているのでしょうか?

丹精込めて育てられた粒がそろいます。

魚沼市にあるコメの集荷業者では品質検査が行われていました。

「去年とは全然違うな」
「そうですね、去年と全然違ってことしも例年並み以上に1等米が多い」

こちらの業者では集荷した魚沼産コシヒカリの1等米比率は現時点で92%。

猛暑に襲われた去年から大幅に回復しました。

しかし、別の心配が…

こちらの業者では例年1200トンほどの魚沼産コシヒカリを取り扱っていますが、ことしはその80%余りしか集荷できない見込みです。

〈米輝 坂大修代表〉
「今現在はコメはとにかくないですね。実際コメをとってみたら未熟粒が多くて製品になるコメが少なかった」

何が起きているのか?生産者のもとを訪ねました。

魚沼市でコメを作る関隆さんです。

見せてくれたのは…

〈関隆さん〉
「くず米、これがことしは多い」

玄米を選別する工程で取り除く未熟粒を「くず米」と呼びます。

さらに…

〈関隆さん〉
「ことしの特徴はカメ虫が多い」

カメムシに食べられ変色したコメも取り除かれます。

「くず米」やカメムシ被害を受けたコメが多く目標の生産量より15%ほど減少したといいます。

〈魚沼市のコメ農家 関 隆さん〉
「稲を刈っても収量が上がらない想像以上に収量が低かったです。金額的にも大きなマイナスになる、多分1500万円以上減収」

天候不順が影響したと関さんは話します。

〈魚沼市のコメ農家 関 隆さん〉
「すべて天候のせい、ことしの天候がたまたま稲の収量にマイナスに働いた。日照が少なかったのかもしれない」

コメの収量の異変は新潟市でも…

〈木津みずほ 坪谷利之代表〉
「品質は大丈夫だと思うが収量がちょっといまいち。新発田とかあっちの知り合いも収量がちょっとないという。天気なのか肥しなのかこれといった原因が分からない」

村上市などを管轄するJA北新潟によりますと、9月の長雨で稲穂が水に浸かる被害が相次ぎました。そのため例年に比べ収量は減少傾向だといいます。

JAみなみ魚沼もイネが倒れる被害が出ていることから生産者の支援を目的にコシヒカリの仮渡し金を1300円増やし、2万1300円に改定したということです。(9月30日に改定)

天候に左右されるコメ作り…

新米を多くの人に届けるためにも生産者の心配は尽きません。

    テレビ新潟のニュース