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【解説】イスラエルとイラン、激しい応酬のワケ

2024年10月3日 17:48
【解説】イスラエルとイラン、激しい応酬のワケ

イランの弾道ミサイルによる攻撃を受けたイスラエルが数日以内に報復攻撃に踏み切るとアメリカのニュースサイトが伝えました。イスラエルとイランはなぜ、ここまで深刻化しているのか、小林史・日本テレビ国際部長が解説します。

1つの背景として、アメリカが存在感をほとんど示せていないことが挙げられます。

いまアメリカは大統領選挙まで残り1か月というタイミングですから、バイデン政権としても外交面で大きく動いて失敗するリスクは取りたくないという事情があります。イスラエルに対してもイランに対しても、アメリカの抑止力が効いていないという側面がありそうです。

――今後ますますエスカレートしていくと考えてよいですか?

そうは言い切れません。というのも、イラン側は「さらなる報復がなければ攻撃を終了する」と宣言していて、これ以上のエスカレーションは望んでいないということを明確に打ち出しています。

一方のイスラエル側も、今回のイランによるミサイル攻撃を防空システムでは完全に防ぎきれず、多数のミサイルがイスラエル領内に着弾しています。

その意味では、このままイランと攻撃の応酬を続けて疲弊するより、ハマスやヒズボラとの戦いに集中したいという思惑もあると思います。つまり、両者ともこのあたりでいったん幕引きを図りたいというのが本音なのではないでしょうか。

最終更新日:2024年10月3日 17:59