輪島塗の魅力をニューヨークで…「被災した職人が立ち上がるとき」
ニューヨークで1日に始まったのは、能登半島地震で被災した輪島塗を支援する、日本美術展。会場には、3人の人間国宝の作家を含む、数十点の輪島塗が日本から運ばれました。
輪島塗の魅力を伝えていたのは、元日の地震で被災した漆器店を営む、岡垣祐吾さんです。
千舟堂・岡垣漆器店・岡垣祐吾社長:
「(被災した)職人さんが立ち上がる時、作品を作る時の一つの目印になるというのが目的です」
岡垣さんは、ことし2月にもニューヨークで開かれた北米最大の見本市に輪島塗の品を持ち込み、その魅力を発信していました。輪島塗の伝統をつなぐため、海外にもその魅力を伝える必要がある、と今回、震災後2回目のニューヨークにやってきたといいます。
岡垣さん:
「やっぱりここまで輪島で育まれてきた漆芸というのをこの地震、あるいは水害で、途絶えるわけではないんですけど、切磋琢磨していく環境を整えたい。役割は違っても思いはそういう思いでした」
実際に輪島塗を目にしたニューヨーク市民は。
NY市民:
「これは間違いなく、私が今まで見たことのない新しいタイプの芸術です。美しい。これは究極の職人技です。素晴らしい展示会です」
漆器職人・鬼平慶司さん:
「今までやってきたことが肯定的に思ってもらえたのは僕としてはまだまだやれそうだなと、そういう思いが収穫でし た」
展示会は25日まで開かれ、売り上げの一部は復興支援にあてられるということです。