できるはずの治療が行えない…能登半島地震の被災地で医療支援 医師が現地の状況語る 大分
能登半島地震の被災地で医療支援にあたった医師が22日朝、大分に戻り、現地の実情を語りました。
◆大分三愛メディカルセンター救急科部長 玉井文洋医師
「通常であれば穴水の病院で、完結できる患者さんも結局遠方まで転院をしなければいけない。基本的には、ほとんど何もできないと言っていいぐらい」
こう話すのは22日朝、被災地から戻ってきた大分三愛メディカルセンターの玉井文洋医師です。
玉井医師は今月16日、県の災害派遣医療チームDMATとして石川県穴水町に向かいました。
派遣先の総合病院では寝袋で睡眠をとりながら活動し、救急搬送されてくる患者の診察にあたりました。
病院では上下水道が復旧しておらず、できるはずの治療が行えないため、多くの患者が転院を余儀なくされたということです。
また、断水でこんな影響も…
◆大分三愛メディカルセンター救急部長 玉井文洋医師
「多くの人が水分を控えてしまう。搬入されてくる患者の多くが脱水症を契機にして悪くなる」
玉井医師は災害関連死を防ぐためにも断水の早期の解消や、避難所の環境整備が重要だと訴えていました。