福島第一原発の事故で乾シイタケにも風評被害…損害賠償求めていた椎茸農協と東電が和解 大分
福島第一原発の事故で大分県産の乾シイタケにも風評被害があったとして東京電力に対して損害賠償を求める申し立てを行っていた大分県椎茸農業協同組合が1日、和解に至ったことを明らかにしました。
4日に大分市で会見を開き、詳細を発表する予定です。
2019年に東京電力に対し損害賠償を求める申し立てを行っていたのは、大分市の県椎茸農協とシイタケの生産者1000人余りです。
当時の申し立てによりますと、2011年に発生した福島第一原発の事故の後、東日本を中心に原木シイタケから放射性セシウムが検出。
消費者がシイタケを買い控えたことから大分県産のシイタケも風評被害を受け、県産乾シイタケの価格が落ち込んだとしています。
国の指針では原発事故による風評被害の範囲を原則として決めていましたが、シイタケについては13の都と県が対象となっていて大分は含まれていなかったということです。
しかし、県椎茸農協などは大分県産の乾シイタケも風評被害にあったとして、原子力損害賠償紛争解決センター(ADR)に申し立てを行っていました。
東京電力に求めた損害賠償の額はあわせて約26億2700万円でした。
こうした中、県椎茸農協は1日、「4年余りにわたって協議を行い、この度、和解に至りました」と発表。
3月4日に会見を開き、和解した条件などについて詳しく説明する予定です。