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「道路脇で採ったキノコを食べた」上田市20代男性が嘔吐や下痢症状で入院 キノコの食中毒今年度初 「知らないキノコは採らない。食べない」徹底を

2024年7月25日 17:43
「道路脇で採ったキノコを食べた」上田市20代男性が嘔吐や下痢症状で入院 キノコの食中毒今年度初 「知らないキノコは採らない。食べない」徹底を

夏に山で採れるキノコ「夏キノコ」が今年、長野市信州新町で豊作となっています。一方で、キノコによる食中毒も発生していて注意が必要です。

夏休みに入り、混雑する長野市信州新町の道の駅。訪れた人たちが足を止め、珍しそうに眺めているのが…。

長野市民
「いいキノコだね!こんなに早く出るとは思わなかったな。私、採りに行くけどね」

夏キノコです。キノコといえば一般的に秋のイメージがありますが、実は夏に生える種類も多く、タマゴタケ、チチタケ、アカヤマドリといったキノコが今、旬を迎えています。

道の駅信州新町 小林久一さん
「今年非常に豊作でございます。秋のキノコと違いまして、コクがあるんですよ。タマゴタケの場合は天ぷら。アカヤマドリなんかの場合はバター炒め。この時季だけのものですので」

豊作に加え、今年は旬の時期が例年より半月ほど早いという夏キノコ。気温が高く、梅雨にしっかりと雨が降ったことが影響したとみられています。

その一方で、4日前、道路脇で採ったキノコを食べた上田市の20代男性が嘔吐や下痢などの症状を起こし長野市の病院に入院したと24日、長野市保健所が発表しました。

男性は毒性の強い「ドクツルタケ」と「コテングダケモドキ」を食べたとみられています。県内でのキノコ中毒の発生は今年度初めてです。

保健所によりますと、テングタケ科には有毒なキノコが多く、特徴としては、柄の部分にツバがあること、さらに、白色のものには非常に強い毒性があるということです。

長野市では、野生キノコの販売に関しては許可制を取っていて、道の駅信州新町でも、鑑別者として登録したスタッフが認めたものでないと販売できない仕組みとなっています。キノコ採りを始めて20年で、鑑別責任者も務める小林さんは、キノコには細心の注意が必要といいます。

小林さん
「非常にキノコの世界は分からない。だからわれわれも採る時はちょっと…というのは採らないです。自分でもこれは間違いがないというもの以外は採らないです」

夏キノコ食中毒発生を受け、保健所も注意を呼び掛けています。

長野市保健所食品生活衛生課 大河内課長
「基本は知らないキノコは採らない、食べない、売らない、人にあげない。自分が目的とするキノコがあればそれをしっかり特徴を覚えて、よく熟知した方に聞いて教えてもらって/少しでも迷ったらもうそれは食べないということを徹底していただきたいと思います」

保健所ではキノコの食中毒が疑われる場合は、すぐに病院へかかること、また食べたキノコの残品を持ち込んでほしいとしています。

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