平等院鳳凰堂を緻密な木工細工作品に 80歳元大工の男性の作品展
80歳の元大工の男性が手作業で作り上げた木工作品の展示会が、雫石町で開かれています。平等院鳳凰堂などをモチーフにした精巧な作品を三浦記者が取材しました。
世界文化遺産でもある平等院鳳凰堂。木を使って細かい部分まで見事に作り上げています。
訪れた人
「とてもびっくりした」
この作品をつくったのが、雫石町の元大工、原満征さん、80歳です。本人は「仕事をリタイアした後、ボケ防止のために始めた」と話しますが、時には朝から夕方まで製作に没頭して完成させた力作です。
自分で山からスギの木を切り、皮をはいで屋根の材料に使っています。また屋根をつなぐ部分は、のこぎりやのみを使い、細かい部品をつくり、ひとつひとつ緻密に組み立てています。
原満征さん
「(平等院鳳凰堂を作るのに)二冬かかった。よくやったなとは言われる。死ぬまでやってと言われる」
引き戸は実際に開けることもできます。大工で培った技術と持前の集中力で日本の伝統的建物を中心にいくつもの作品を作ってきました。
妻・敏子さん
「削るのを機械でやっているわけではないから、大変なことを毎日、同じものをなん十個も作っているのを見ると大変、立派だと思う」
今回の作品展には、10年ほどかけてつくった9作品が展示されています。
原満征さん
「できるだけ数をつくりたいとは思っているが、作れるか」
原さんの作品は、9月8日まで雫石町中央公民館に展示されています。