【大船渡山林火災】発生から1週間 市の面積「約9%」が焼失 待ち望む雪と雨
発生から1週間、平成以降で最大規模の被害となっている岩手県大船渡市の山火事。5日、市内では火災発生から初めて雪が降った。
<現場リポート>
「市内ではけさ、雪が降り始めましたが、山林火災の現場では依然として煙が上がっています」
雪が降りしきる中で集まった消防隊。
焼失面積は大船渡市の面積の約9%にあたるおよそ2900ヘクタールにまで広がりました。厳しい環境の中で、懸命の消火活動が続いている。
大船渡で1ミリ以上の雨が降ったのは1月26日以来38日ぶりとなった。
<リポート 熊谷康亮>
「市内では小雨が降っている状況です。連日消火活動を行ってきた自衛隊のヘリは待機しています」
空からの消火は行わず、地上の活動のみとなった。
そして漁港には、雨の中、双眼鏡で対岸を見つめる男性の姿が・・・。
「私の母の実家が長崎にありまして。恵みの雨ですね、本当に少しでも延焼が防げれば幸いです。」
【1週間で3回 立て続けに起きた山火事】
<リポート>
「3回目の火災が起きてしまいました」
わずか1週間で3回の火災が発生し、3回目が被害を拡大させた。
<リポート 蔦京平>
「道路のすぐ脇に炎が見えます。炎が迫っています」
乾燥注意報が出されていたのは4日までの20日間。
火は燃え広がり、これまでに1人が遺体で見つかっている。
全国各地から消防が応援に駆け付け、夜を徹して行われた消火活動。
自衛隊などのヘリも出動し、上空からも放水されましたが、火の手は住宅へと迫っていった。
【自宅の周囲の状況が分からない・・・住民から不安の声】
あわせて1896世帯4596人に避難指示が出されていて、大船渡市の人口の約13%にあたる4151人が避難生活を送っている。
大船渡市に住む森党司さんは、対岸から撮影した自宅がある赤崎町の写真を見つめていた。
<森党司さん>
「うちはこの高いところ。割合近いといえば近い」
自宅が無事なのか、地域がどの程度被害を受けたのか、分からないままの状況だという。
<森党司さん>
「きのうも午後(対岸に)行ってみて、自分で実際に煙の状態とか確認できたけど、不安がいっぱいで」
「自分が住んでる周囲の状態が直接伝わらないので、それだけが不安ですね。」
広い範囲で延焼し消火活動が続いているため、被害の全容は把握できていません。
<大船渡市 防災担当者>
「報道等である空撮の映像ですとか、そういった部分に頼らざるを得ないのが正直なところで、避難されている方に、どう地域の情報を行き渡らせるのかは非常に難しい課題ととらえています。」
【「また綾里に帰りたい」避難住民が語る現状】
三陸町綾里で暮らしていた東川由香さん。避難指示が出されて以降は、隣の陸前高田市の親戚の家に身を寄せている。
<東川由香さん>
「ペットだけつれて逃げたので、実家は燃えましたし…」
14年前の東日本大震災では、周りの家屋が倒壊するなかで耐え続けた東川さんの住宅。
当時、家族が身を寄せ合って寒さをしのいだ思い出の家を、今回の山林火災で失った。
<東川由香さん>
「震災もそうですし、サイレンの音も嫌ですいません」
「私たちよりも困っている人もいるだろうし、つらい思いもしてるだろうし、早くみんなが家に帰ることができればいいなって。綾里で生まれ育ったので、また綾里に帰りたいなと思いました」
【火の高さは杉よりも高く・・・大船渡の消防団員は】
発生直後に第一出動した消防団員の志田智さんは、自宅のある赤崎町清水地区のすぐ近くで消火活動にあたったという。
<大船渡市消防団 志田智 さん>
「自分の区域の火災でなければいいなという願望は、(隣の)合足地区と聞いて絶望。また出動か、となって現場に行ってみたら、なんだこれはという感想」
「火の高さは杉の木よりも高く10m以上あった、すぐにここが現場だとわかった」
いつになったら炎と煙が収まるのか。志田さんは、毎日欠かさずに山の様子を確認している。
<大船渡市消防団 志田智 さん>
「津波の時も流されたり、跡形もないということもあって、二重の被害にあった人は二十苦になっていると思うので、そう思うと早く鎮圧してほしい。早く収まってほしいというのが願い」
<現場リポート>
「市内ではけさ、雪が降り始めましたが、山林火災の現場では依然として煙が上がっています」
雪が降りしきる中で集まった消防隊。
焼失面積は大船渡市の面積の約9%にあたるおよそ2900ヘクタールにまで広がりました。厳しい環境の中で、懸命の消火活動が続いている。
大船渡で1ミリ以上の雨が降ったのは1月26日以来38日ぶりとなった。
<リポート 熊谷康亮>
「市内では小雨が降っている状況です。連日消火活動を行ってきた自衛隊のヘリは待機しています」
空からの消火は行わず、地上の活動のみとなった。
そして漁港には、雨の中、双眼鏡で対岸を見つめる男性の姿が・・・。
「私の母の実家が長崎にありまして。恵みの雨ですね、本当に少しでも延焼が防げれば幸いです。」
【1週間で3回 立て続けに起きた山火事】
<リポート>
「3回目の火災が起きてしまいました」
わずか1週間で3回の火災が発生し、3回目が被害を拡大させた。
<リポート 蔦京平>
「道路のすぐ脇に炎が見えます。炎が迫っています」
乾燥注意報が出されていたのは4日までの20日間。
火は燃え広がり、これまでに1人が遺体で見つかっている。
全国各地から消防が応援に駆け付け、夜を徹して行われた消火活動。
自衛隊などのヘリも出動し、上空からも放水されましたが、火の手は住宅へと迫っていった。
【自宅の周囲の状況が分からない・・・住民から不安の声】
あわせて1896世帯4596人に避難指示が出されていて、大船渡市の人口の約13%にあたる4151人が避難生活を送っている。
大船渡市に住む森党司さんは、対岸から撮影した自宅がある赤崎町の写真を見つめていた。
<森党司さん>
「うちはこの高いところ。割合近いといえば近い」
自宅が無事なのか、地域がどの程度被害を受けたのか、分からないままの状況だという。
<森党司さん>
「きのうも午後(対岸に)行ってみて、自分で実際に煙の状態とか確認できたけど、不安がいっぱいで」
「自分が住んでる周囲の状態が直接伝わらないので、それだけが不安ですね。」
広い範囲で延焼し消火活動が続いているため、被害の全容は把握できていません。
<大船渡市 防災担当者>
「報道等である空撮の映像ですとか、そういった部分に頼らざるを得ないのが正直なところで、避難されている方に、どう地域の情報を行き渡らせるのかは非常に難しい課題ととらえています。」
【「また綾里に帰りたい」避難住民が語る現状】
三陸町綾里で暮らしていた東川由香さん。避難指示が出されて以降は、隣の陸前高田市の親戚の家に身を寄せている。
<東川由香さん>
「ペットだけつれて逃げたので、実家は燃えましたし…」
14年前の東日本大震災では、周りの家屋が倒壊するなかで耐え続けた東川さんの住宅。
当時、家族が身を寄せ合って寒さをしのいだ思い出の家を、今回の山林火災で失った。
<東川由香さん>
「震災もそうですし、サイレンの音も嫌ですいません」
「私たちよりも困っている人もいるだろうし、つらい思いもしてるだろうし、早くみんなが家に帰ることができればいいなって。綾里で生まれ育ったので、また綾里に帰りたいなと思いました」
【火の高さは杉よりも高く・・・大船渡の消防団員は】
発生直後に第一出動した消防団員の志田智さんは、自宅のある赤崎町清水地区のすぐ近くで消火活動にあたったという。
<大船渡市消防団 志田智 さん>
「自分の区域の火災でなければいいなという願望は、(隣の)合足地区と聞いて絶望。また出動か、となって現場に行ってみたら、なんだこれはという感想」
「火の高さは杉の木よりも高く10m以上あった、すぐにここが現場だとわかった」
いつになったら炎と煙が収まるのか。志田さんは、毎日欠かさずに山の様子を確認している。
<大船渡市消防団 志田智 さん>
「津波の時も流されたり、跡形もないということもあって、二重の被害にあった人は二十苦になっていると思うので、そう思うと早く鎮圧してほしい。早く収まってほしいというのが願い」
最終更新日:2025年3月5日 19:31