過去最強クラスの、非常に強い台風10号が宮崎に迫ってきています。県内はすでに強風域に入っていて、早いところではあす明け方に風速25メートル以上の暴風域に入る見込みです。

こうした中、宮崎市佐土原町では竜巻と見られる突風が発生し、少なくとも4人がけが、住宅などの被害が相次いでいます。宮崎市佐土原町から中継です。

（今栖那菜記者）
突風被害があった宮崎市佐土原町の住宅街です。こちらが突風が通った場所と見られますが、木材の破片などが多くたまっていて、フェンスが傾いてしまっています。そして一番手前に見えるのは、付近の住宅の太陽熱温水器だという事です。被害の大きさがうかがえます。

警察や消防によりますと、28日午後2時ごろ、宮崎市佐土原町で「突風が吹いている」などの通報が相次いで寄せられました。車の横転や建物の屋根が壊れるなどの被害が、沿岸近くの住宅街から旧国道10号周辺、さらに西側の久峰総合公園近くにわたって、広範囲で確認されています。

この突風によって、車が横転して足を挟まれたり、飛んできた瓦で腕を負傷したりして、これまでに4人がけがをしました。いずれも命に別条はないということです。当時の状況について話を聞きました。

（光が丘幼稚園　下苙敏大園長）
「雨が止んだので、園庭の様子を見に外に出たら、ゴーっという音がして。遠くを見ると、いろんなものがぐるぐる回りながら近づいているのがみえた。園に戻って竜巻だと、すぐ子供たちのところに行った。」

Ｑ．子供たちがいた状態だった
「そうです。」

Ｑ．去った後はどんな状況だった
「園庭の木が折れたり、職員の車のガラスが割れたり、いろんなものが倒れたりした。今停電中なので、情報がなかなか入ってこない。一度竜巻は経験したが、それどころじゃない被害。屋根が吹きあげられたり、瓦が飛んだりしているので、前回の竜巻とは違う被害の大きさかなと思っている。」

こちらでは先ほどから、雨や風がさらに強まってきています。宮崎地方気象台によりますと、当時、発達した雨雲が佐土原町周辺を通過していて、過去にも台風が県内に近づいている段階で竜巻が発生したことがあったということです。

気象台は機動調査班を派遣し、現場の状況を確認しながら、竜巻によるものなのか被害の原因を調べています。現在、南部平野部に竜巻注意情報が発表されています。雷や、急な風の変化がある場合は、頑丈な建物の中に移動するようにしてください。