悪天候で頭痛やめまい・・・「天気痛」の原因と対策は?山形大医学部教授に聞く
大雨や低気圧が近づいている時に頭痛やめまいが起きることはありますか。そうした痛みは「天気痛」と呼ばれ、梅雨の時期に起こりやすいとされています。雨の日が続くこの時期に起きる体調の異変について、街の人たちに話を聞きました。
平年より11日遅かったことしの梅雨入り。
「週2回くらい(頭が)ズキズキしますね」
「天気が悪いときは頭が痛くなる ここらへんが痛くなったり姉が雨のときは基本毎日痛くて市販の薬を飲んでいます」
こうした頭痛などの体調不良は低気圧など気象の変化が影響して起きる「天気痛」かもしれません。
番組では、「雨や低気圧の影響で頭痛などの体調不良が起きるか」についてYBCアプリのアンケートを実施しました。
いただいた1619件の回答のうち、「ある」と答えた方が全体のおよそ5割の816人でした。
このうち7割近く、551人が女性という結果になりました。
またアンケートでは、どんな時にどのような症状が起きるかを聞きました。
天童市の40代女性「雨が降る前から頭が重くなり出して、頭痛がひどくなると吐き気がしてくる。私の母と娘も同じ感じです」
最上町の60代女性「20代の頃から湿度が高くてどんよりする日は頭痛や肩こりがひどく、まさしくきょう、横になってます」
この他、年齢を経て症状があまり出なくなったという人もいました。
梅雨のこの時期を快適に過ごすために、「天気痛」の症状とその対策について、医師に聞きました。
山形大学医学部で脳神経内科を担当する太田康之教授。いわゆる「天気痛」は,
医学的には、気圧の変化によって脳の周りにある神経が機能異常をきたすことで引き起こされる、偏頭痛や神経痛だといいます。
山形大学医学部太田康之教授「ズキンズキンと心臓の鼓動に合わせた痛み。それが頭の片側だったり両方のこめかみに出る痛み。それに伴って吐き気・・・痛みを感じるときに周りの光がまぶしく感じる。音がうるさく感じる。そういった症状を伴うことも多い」
太田教授によりますと、こうした症状は男性よりも比較的女性に多く見られ、特に若い世代に多く症状が見られるといいます。
太田康之教授「一般的には疲れやストレスをためすぎると出やすい。一段落してほっとしたときに出やすいというのもある。平日より週末に出やすい特徴もある」
太田教授は、こうした「天気痛」の対策として、神経のバランスを整えるために生活習慣を改めて見直すことの重要性を強調します。
太田康之教授「睡眠、食事をしっかりとる。人によってはお酒の飲みすぎで誘発されるのでお酒を控える。まずは生活環境を整えることから始めてほしい」
太田教授は、市販の痛み止め薬を服用しても頭痛などの症状が週に1回以上起こる場合は、専門医を受診して痛みの原因を正しく知ること。そして病院で処方されるより効果の高い薬を服用することを呼び掛けています。