収穫が絶望的な田んぼも…米どころの酒田市と遊佐町の田んぼ約7割で浸水や土砂による被害 山形県
山形県酒田市と遊佐町の田んぼのおよそ7割で浸水や土砂による被害が出ていることが、JA庄内みどりのまとめで分かりました。コメの貯蔵施設も被害に遭い、復旧の見通しは立っていません。
JA庄内みどりによりますと、酒田市と遊佐町で作付けしている田んぼ、およそ1万500ヘクタールのうち7割に当たるおよそ7000ヘクタールで水や土砂が流れ込む被害が出ました。
このうち、酒田市山寺の田んぼでは隣接する沢から土砂があふれ出し、一部が飲み込まれました。
所有者の男性によりますと、実り始めたイネは泥に埋もれ今シーズンの収穫は絶望的だということです。
また、被害が少なかった場所でも水路が土砂で塞がれ、田んぼの水の入れ替えができない状態になっていて、イネの生育に影響が出る恐れがあるとみられています。
コメの貯蔵施設にも被害が出ています。
JA庄内みどり松山支店・佐藤 暢支店長「(水が来たのが)ここまで。2メートル」
最上川に近い酒田市竹田にあるJAのコメの貯蔵施設では、建物内の高さおよそ2メートルまで水が流れ込みました。
設備を動かす機械が水に漬かり、施設の機能が停止しています。
JA庄内みどり松山支店・佐藤 暢支店長「本来であれば9月中旬から稼働するが、10月1日までに何とか稼働してもらいたいといま業者にお願いしているが、ことし中にできるどうか分からない」
施設の復旧には泥を取り除いた上で、機械の修理・交換をする必要があります。元の状態に戻すには長い期間がかかると見込まれ、再開のめどは立っていないということです。