最上地方の消防本部の新庁舎建設 基本設計の見直しを 消防署員らが嘆願書
山形県最上地方の消防本部の新庁舎建設を巡り、すでに決定している基本設計の見直しを求めて消防署員数十人がこのほど嘆願書を提出しました。消防を管轄する事務組合の理事長で新庄市の山科朝則市長は26日「できるだけ現場の声を受け止めたい」と発言し署員らとの話し合いを持つ考えを示しました。
最上広域市町村圏事務組合消防本部の新庁舎はおよそ30億円をかけて、2年後、新庄市松本の新庄警察署の北側に3階建ての庁舎を建設する計画です。
「基本設計」では1階に消防署と車庫、2階に事務組合の事務局、3階に災害時や訓練などに使われる会議室が配置されることになっています。
この基本設計はことし2月に、最上8市町村長で構成する組合の理事会ですでに承認されていますが、11月になって、消防本部の署員、数十人が理事長である新庄市の山科市長に設計の見直しを求める嘆願書を提出しました。
嘆願書では、3階の会議室と2階の事務局を入れ替えるよう求めていて、1階と2階に消防機能を集約して、緊急時の移動時間を短縮することなどを変更理由に挙げています。
新庄市長選挙の結果、ことし10月に組合の理事長が代わったこともあり、設計見直しを求める声が上がったとみられています。
26日に開かれた組合の全員協議会で、出席議員から嘆願書に対する対応を質問された山科市長は、次のように答えました。
最上広域市町村圏事務組合理事長山科朝則新庄市長「おそらく何十年に一度の改築整備になる。できるだけ現場の声は受け止めていきたい。要求について可能であること可能でないことを理事会で判断してみなさんにお示ししたい」
山科市長は28日、嘆願書を提出した署員らと話し合いの場を設けることにしています。