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送電用ケーブルの盗難 「銅」の価格高騰が背景か 4年間で1.8倍に 海外に持ち出し?

2024年4月23日 18:53
送電用ケーブルの盗難 「銅」の価格高騰が背景か 4年間で1.8倍に 海外に持ち出し?

米沢市で太陽光発電施設から送電用ケーブル・4500メートル分が盗まれた事件に関連し、YBCではケーブルなどに詳しい県内の専門業者を取材しました。事件の背景にケーブルに使われている「銅」の価格高騰があることが浮かび上がってきました。

この事件は、米沢市内の太陽光発電施設で4月8日から12日までの間に長さがおよそ4500メートル分の送電用ケーブルが盗まれたものです。被害額は時価1900万円相当で、ケーブル盗難の被害としては県内で過去最高額となりました。
太陽光発電施設の施工や修理を行っている米沢市の業者は、同様の送電用ケーブルに使われている「銅」の価格が新型コロナやウクライナ侵攻などによる資材不足の影響で近年、急激に上がっていることが盗難事件の背景にあると指摘します。

スズデン・工事本部嘉藤泰課長補佐「ケーブルの単価がすごく上がってきている。見積りする時も気を付けないと、あっという間に1か月2か月で単価があがってしまうので、銅が盗まれるのはそこからきているかと」

銅の1トン当たりの価格は2020年1月にはおよそ70万円だったのに対しことし1月にはおよそ1.8倍の130万円近くまで値上がりしています。
こちらの業者では、去年だけでも福島県内でケーブルの盗難被害に遭った施設の修理工事を数件行ったということです。その際、警察から犯行の手口について聞いたといいます。

スズデン・工事本部嘉藤泰課長補佐「国内の近場で産廃業者に売るのではなく、海外にすぐ船便で持ち出していると聞いた」

今回盗まれたものと同様の送電用ケーブルについて聞きました。

スズデン・工事本部嘉藤泰課長補佐「ここにある250や300というサイズは、これくらい。それを3本,4本まとめて電線管に入れこんでいる。実際のケーブルはこれくらいのサイズになると思う」
記者「4本入っていると、なおのこと重い?」
嘉藤課長補佐「そうですね。4本束ねると1メートル当たりで10キロくらいになるので、100メートルで1トンの重量になる。作業の際は一人ではひっぱれないので、重機を使ったりとか。例えばホームセンターで売っているのこぎりでは切れるものではないので、 電気工事用が切断の時に使われるのでは」

この業者が実際にケーブルを運ぶ際に使っているこちらのトラックは、およそ2トンまで載せられるといいますが…

スズデン・工事本部嘉藤泰課長補佐「配管の中に4本入っていて、1本ずつ数えて4500メートルだとすると、仮にケーブルが1メートルあたり3キロくらいとすると…(だいたい10トン前後?)だと思います。4500メートルで考えると」「10トン前後のケーブルを一度にこの車で運ぶのは?無理ですね。」

警察のこれまでの調べでは今回の盗難事件は、複数犯による売却目的の犯行とみられています。同様の盗難事件は、関東近辺や県内などの南東北で相次いでいるということです。

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