山形県庄内地域の不妊治療の新たな拠点が酒田市の日本海総合病院に誕生 25年4月から運用開始
山形県酒田市の日本海総合病院に整備が進められていた「生殖医療センター」が完成し、4月に運用を始めることになりました。総合病院の強みを生かした新たな庄内地域の不妊治療の拠点となります。
酒田市の日本海総合病院の東病棟7階の一部を改装して作られた「生殖医療センター」は、体外受精や顕微授精などの生殖補助医療を行うため、およそ760平方メートルのスペースに、女性の体内から卵子を採取する採卵室2部屋と受精卵を体内に戻すまで成長させる機器を備えた培養室などのクリーンエリアが整備されました。
また、3Dエコーを備えた内診室や処置室などのほか、不妊治療に関する相談室が設けられました。
これまで鶴岡市で不妊治療を行っていた「すこやかレディースクリニック」の機能をセンターに集約し、総合病院の強みを生かして出産までを一か所で行えるようになります。
生殖医療センター長に就任する清野朝史医師「体外受精や胚移植が必要な患者が、山形市や仙台、東京に出かけたりすることはなくなる。生殖補助医療とがん、腫瘍の診療と周産期の扱う診療がこの病院1つでこれまでのスタッフと一緒に解決して、なるべく(治療の)成績を上げる。患者の願いをかなえる」
センターには、今月末で閉院する「すこやかレディースクリニック」の斎藤憲康院長と看護師などが合流し、医師2人と医療スタッフ11人の体制で4月7日に診療を開始する予定です。不妊治療による出産は年間50人を目標とし、子どもを望む人の願いに応えることにしています。