「きのうは元気だったのに」山形県内マイコプラズマ肺炎の患者数 過去5年で最多 対策は
冬を前に、マイコプラズマ肺炎など感染症のリスクが高まっています。この秋そして冬に注意が必要な感染症の傾向と対策を山形市内の小児科医に聞きました。
診察「きのうかおとといの幼稚園の昼寝の時間にせきで寝られなくなった」
山形市の「橋本こどもクリニック」には14日朝も次々と風邪の症状を訴える子どもたちが診察を受けに訪れました。
診察「のど赤いね」
患者(小5)「きのうの夜から具合が悪くなっていまちょっとのどの痛みがきてる。周りに体調の悪い子は結構いる」
橋本こどもクリニック橋本基也院長「9月以降季節の変化の中でせきをする患者が多いが、中でもマイコプラズマ感染症の患者が例年に比べると多い」
マイコプラズマ肺炎は呼吸器の感染症で、発症すると発熱やせきの症状が見られます。気温が下がる秋から冬にかけて増加する傾向にあり、潜伏期間はおよそ2週間から3週間。主にせきやくしゃみといった飛沫などから感染するといわれています。
診察「どこか痛い所ある?のど?」「悪いけど検査一回しておかない?」「したいです」
感染の有無は専用のキットを使った検査で判断します。結果が出るまでは30分ほどかかります。治療は抗菌薬を投与します。
患者の親「きのうの朝まではすごく元気だった。帰ってきたらずいぶんせきをしているなと思ってちょっとびっくりした。心配ですねマイコプラズマでないといいんですけど」
橋本こどもクリニック橋本基也院長「従来は学童期から年齢が上の人がかかりやすいと言われていたがことしは学童期前の人も見られている」
県内ではことしに入ってから11月10日までの間に定点医療機関が把握したマイコプラズマ肺炎の患者が117人確認されています。過去5年間で最も多く、コロナ禍前の2019年と比べても2割ほど増えています。
橋本こどもクリニック橋本基也院長「コロナ禍以降人の流れが元に戻ってきているのでウイルスが活発に活動し始めている中で免疫を持たない子どもが多いのでみなさんかかりやすくなっている」
さらにことしは例年よりも気温が高い日が続いていることから他の感染症にも異変が生じているといいます。
橋本こどもクリニック橋本基也院長「夏によくみられる感染症も時期がずれてまだ続いている。手足口病だとかまだまだ続いている。気候の影響はあるんじゃないか」
まもなく冬本番。インフルエンザなどへのリスクも高まる中、私たちがとるべき対策とは。
橋本こどもクリニック橋本基也院長「そばにせきをする人がいればマスクをするなど家庭環境の中で注意をするとか普段症状の無い人は免疫を高めるように子どもの場合はよく遊んでよく食べてよく寝てというのがポイント」
橋本院長は「発熱やせきが続く症状はマイコプラズマ肺炎の可能性がありなるべく早く受診してほしい」と注意を呼びかけています。