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9人死亡の笹子トンネル事故「真相究明が不十分」遺族があらためて追加調査を要望 山梨

2024年10月3日 20:41
9人死亡の笹子トンネル事故「真相究明が不十分」遺族があらためて追加調査を要望 山梨

 12年前、9人が死亡した中央自動車道・笹子トンネルの天井板崩落事故を巡り、中日本高速道路は4日、東京都八王子市の安全啓発館で遺族説明会を開き、遺族側は改めて事故原因の追加調査を要望しました。

 この事故は2012年12月2日、中央自動車道・上り線の笹子トンネル内で天井板が崩れて車3台が下敷きとなり、男女9人が死亡、3人が重軽傷を負ったものです。

 4日の説明会には死亡した4人の遺族、合わせて9人が出席しました。今年6月に就任した中日本高速道路の縄田正社長は冒頭、事故防止や安全対策の取り組みについて報告し、再発防止への決意を強調しました。

中日本高速道路 縄田正 社長
「二度とこのような事故を起こしてはならないという強い決意のもと、高速道路の安全性向上という永遠の挑戦課題に取り組んでいきます」

 一方、中日本高速道路は去年、事故原因について会社独自の追加調査は行わない考えを明らかにしています。これについて、遺族側は「事故の真相究明が不十分だ」として追加調査をするよう改めて要望しました。

遺族の一人 石川信一さん
「当時(事故に)携わった人たちの証言、言葉、報告が絶対に私たちには不可欠だと思っているので、何らかの形でもいいから私たちに届くようにお願いしたいという申し出はした。私自身は娘は殺されたと思っているので、絶対に事故は防げたという確信を持っています。失わなくていい命を奪われたこの虚しさや悔しさが事故の真相解明を求めて止まないというのが今の私の気持ちです」

 中日本高速道路は「今後も遺族との対話を続けていく」としています。

最終更新日:2024年10月3日 20:41
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