耐震工事より安価で注目…寝起き空間だけ守る「防災ベッド」県庁で展示始まる 山梨
地震の際に命を守る住宅の耐震化。一方でそのコストが抑えられるとして注目されているのが「屋内シェルター」です。大きな工事なしで自宅の中に設置できる「防災ベッド」の展示が17日、県庁で始まりました。
吉岡キャスター
「きょうから県庁に展示されている太い柱と屋根に覆われたベッド。大地震の際に建物の倒壊から私たちを守ってくれる防災ベッドです」
県によりますと、県内は2020年度の調査で住宅の耐震化率が87.3%まで高まった一方、現行の建築基準を満たさない1981年5月以前に建てられた木造住宅も4万戸あるといいます。耐震化には改修や建替えが必要ですが費用が高額なため二の足を踏む人もいて、新たな考え方として寝起きするスペースだけを揺れから守るシェルタータイプが注目されているんです。
吉岡キャスター
「たたみ1畳分のスペースなので私の身長でも横たわれるし、屋根が高いので圧迫感もなく快適に過ごせます」
この防災ベッドは約40万円で、家全体の改修工事の5分の1の費用で設置でき、さらに最大36万円の補助も適用されます。
県建築住宅課 渡辺徹 さん
「(耐震化には)費用の面で大きくかかるので、最低限の空間だけを守るということで安価で工期も短くて済むので活用してもらいたい」
防災ベッドは10月4日まで展示されていて、県では来年度末までに95%の耐震化を目指します。