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【独自取材】千葉の巨大団地で“荒廃”が深刻化 さらに動画配信目的で迷惑行為が多発し住民からは不安の声「地元以外の人が来てトントンってドアをたたくんだって」

2025年3月22日 13:00
【独自取材】千葉の巨大団地で“荒廃”が深刻化 さらに動画配信目的で迷惑行為が多発し住民からは不安の声「地元以外の人が来てトントンってドアをたたくんだって」
巨大団地が“荒廃”

 かつて工業都市として発展した千葉県茂原市にある真名(まんな)団地が、建設から半世紀以上が経ち、荒廃が深刻化しています。さらに迷惑行為も多発し住民からは不安の声も。真名団地は今後どうなっていくのか―?

■千葉の巨大団地“荒廃”で治安懸念も 団地から人が減る中、住民はある異変を目撃―。「夕方までいるんですよ。ただフラフラ歩いて…」

 東京から車で1時間余りの千葉県のほぼ中央、茂原市にある、市営真名住宅。通称、真名団地。窓が割れ、ひと気のない住宅。奥へ進むと、さらに深刻な状況が広がっていました。

 荒れ放題となっている真名団地。建てられたのは、50年以上前の1970年に遡ります。市内最大の公営住宅として、東京ドーム約1.2個分の敷地に、73棟、299戸の住宅が建設されました。一帯は豊富な天然ガスを活用した工業都市として発展し、1980年代には、1300人を超える人たちがこの地区に暮らしていましたが、現在、団地には僅か10世帯だけが住んでいるといいます。

 この団地に長年住むという80代の女性は―。

(団地の住民・80代)
「良い所ですよ。でもさぁ、誰もいない、もう」

老朽化に伴って、団地を閉鎖するため、入居者の募集を停止している茂原市。現在住んでいる人に対しては、2026年3月までに転居するよう求めています。80代の女性は近くに住む妹の家に引っ越す予定ですが、団地から人が減る中、ある異変を目にしていました。

(団地の住民・80代)
「人が来ますよ、よく来るもん。地元じゃないね。夕方までいるんですよ。ただフラフラ歩いて。で、トントンってドアをたたくんだって。『開けちゃいけないよ』って、みんなが言ってた」

 団地に訪れるという見知らぬ人。市によると、若者らが敷地に侵入して騒いだり、動画を撮影・配信するなどの迷惑行為が相次いでいるといいます。

(団地の近隣住民)
「YouTube等で取り上げられているようなので、どういうつもりで発信しているのかわからないけど…」

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■検討委員会立ち上げも閉鎖後の活用は未定「引っ越し・転居はやむを得ない」住民の転居作業進む
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