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【速報】「マカオのカジノに投資すれば配当」全国の700人以上から約100億円詐取か 賠償求め提訴 “事業は架空の作り話”「生活が困窮、ものすごく卑劣」

2024年7月11日 13:11
【速報】「マカオのカジノに投資すれば配当」全国の700人以上から約100億円詐取か 賠償求め提訴 “事業は架空の作り話”「生活が困窮、ものすごく卑劣」

 マカオのカジノ事業への投資名目で、会社役員らが全国700人以上から約100億円をだまし取ったとして、出資者の一部がコンサルティング会社役員ら2人に対し損害賠償を求めて、11日、大阪地裁に訴えを起こしました。

 原告らは会見を開き、投資した女性は「騙された自分もショックで家族にも迷惑をかけて、いなくなりたいと思う時期もあった。生活が困窮してバイトも仕事もしながら、なぜこんなことになったのかと。ものすごく卑劣。生活が困難になっている人は700人の中にも、他にもいると思うし、役員らにはちゃんと出てきてほしい」と訴えました。

■「元本保証で毎月1.5%の配当」とうたうも配当滞り… 「事業自体が架空の作り話」

 訴状などによりますと、コンサルティング会社「CYCマネジメント」の役員を務める50代の男性2人は、少なくとも2014年以降、マカオのカジノでVIP客に金を貸し付ける事業に投資すれば、「元本保証で毎月1.5%の配当がもらえる」などとうたって、全国700人以上から約100億円を集めたとされています。

■役員は「コロナ禍でマカオに行けず、返金作業ができない」契約書

 2019年ごろ、配当が滞ったため、出資者らが役員2人を問い詰めたところ、事業自体が架空の作り話だと認めたということです。出資者らが元本の返金を求めても「新型コロナ禍でマカオに行けず、返金作業ができない」などと毎回言い訳をして返金に応じず、いまは連絡も取れないということです。

 投資した大阪市の40代の女性ら10人は、役員2人が最初からだまし取る目的で金を集めていたとして、5300万円あまりの損害賠償を求めています。

 役員のうちの1人は、読売テレビの取材に対し「何も答えることはない」としています。

■被害にあった女性「父親の葬式費用まで借金」 刑事告訴も検討

 原告の大阪市に住む松田直子さん(44)は、知人の紹介で今回の投資事業を知り、将来の老後資金に充てるために、クリニックの事務として20年以上働いて貯めた金のほか、父や兄の貯金など、合わせて約2800万円を投資しました。

 コンサルティング会社の役員らは、松田さんら出資者を実際にマカオの有名ホテル「MGM」に招待し、カジノで大金を動く様子を見せたほか、カジノ事業者のロゴが入った預り金の受領証を発行するなどして、信じ込ませていたということです。しかし実際には、受領証は役員らがロゴを勝手に使って偽造したものだったということです。

■「すごい世界を見せつけられ、元本保証と言われていたし、毎月配当があったので大丈夫だろうと信じてしまった」

 配当が滞り、返金もされないことで、松田さんは父親の葬儀費用も借金をしないと払えないような状況に陥りました。

 松田さんは「すごい世界を見せつけられて、元本保証と言われていたし、当初は毎月配当があったので大丈夫だろうと信じてしまい、追加、追加で投資額を増やしてしまった。本当にお金は返してほしいです」と話しています。

 松田さんらは今後、役員2人を詐欺の疑いで刑事告訴することも検討しています。

読売テレビのニュース