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【速報】日清食品が小売店にカップヌードルなど値上げ強要「独禁法違反のおそれ」公正取引委員会が警告「消費者の利益を損失、非常に悪質」担当者が店舗の値札やレシートのチェックも

2024年8月22日 15:08
【速報】日清食品が小売店にカップヌードルなど値上げ強要「独禁法違反のおそれ」公正取引委員会が警告「消費者の利益を損失、非常に悪質」担当者が店舗の値札やレシートのチェックも

 公正取引委員会は22日、食品メーカー大手の「日清食品」に対し、独占禁止法違反のおそれがある行為があったとして警告したとを発表しました。日清食品が小売店に対して「カップヌードル」などの販売価格を引き上げるよう不当に求めていたということです。

 関係者によりますと、日清食品は2022年と2023年の2回にわたって、「カップヌードル」3種、「日清のどん兵衛 きつねうどん」、「日清焼そばU.F.O.」の主力5商品を値上げする際、メーカー希望小売価格にあわせて、小売店にも値上げするよう求めていたということです。

 要求に応じれば、小売店が「特売セール」を行う際、商品を安く卸す価格交渉に応じるなどと伝えていました。

 さらに、日清食品の担当者が実際に店舗に出向いて、陳列棚の値札やレシートをチェックしていたことも分かりました。日清食品の提示した価格よりも値下げしていた場合、提示価格通りに販売するよう要請していたということです。

 メーカーが小売店に販売価格を指定する行為は、消費者が本来ならより安く買えるはずだった商品を高く買わなければならず、「消費者のメリットを奪う」として独占禁止法で禁止されています。

■「この5商品を知らない人は誰もいない。身近な商品で消費者の利益を損失、非常に悪質」

 公正取引委員会によりますと、日清食品は少なくとも2015年から日清の社内で小売価格を決定。「ガイドライン」と呼んで、卸業者や小売業者に引き上げを要求していました。日清食品の担当者は、小売店に他店の値札写真を見せて「他も上げているので、おたくも上げてください」と、同じ価格帯に揃えるよう要求していたとのことです。

 メーカーが小売店に販売価格を指定する行為は、消費者が本来ならより安く買えるはずだった商品を高く買わなければならず、「消費者のメリットを奪う」として独占禁止法で禁止されています。

 今回、行政処分ではなく「警告」とした理由として、公正取引委員会は、「行政処分にするためには全国調査をする必要があり、相当な日数がかかるため」と説明しました。

 公正取引委員会は「日清食品は業界のトップメーカー。この5商品を知らない人は誰もいないと思う。そういった身近な商品で、消費者の利益を損失するのは、強く批難されてもしょうがない。非常に悪質」と批判しました。

■日清食品は「警告を重く受け止め、改善に取り組む」

 一方、日清食品は「今回の警告を重く受け止め、法令順守の体制をより強固なものにするべく改善に取り組んでまいります。お客さまやお取引さまをはじめ関係者の皆様に、ご迷惑、ご心配をおかけしておりますことを、深くお詫び申し上げます」とコメントしています。

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