【特集】始めるなら今!?進化する『ソロ活』事情 「さみしいとか、悪いイメージはない」ポジティブな意識の変化に着目!人気の“おひとり様”向け新サービスとは―?
コロナ禍を経た今、“おひとり様”を取り巻く意識が変化し、ひとり の時間を有意義に過ごす『ソロ活』が定着しつつあります。『ソロ活』を求める背景とは?さらに“おひとり様”に向けた人気の新サービスとは―?
■問い合わせが相次ぐほどの人気! 京都の迎賓館で楽しめる期間限定の“おひとり様”アフタヌーンティー
自家製の焼き菓子や季節のフルーツで彩られたアフタヌーンティー。それが楽しめるのは、京都市内に明治42年に建築された迎賓館です。伊藤博文なども訪れた場所で、落ち着いた空間が出迎えてくれます。
アフタヌーンティーといえば、誰かと楽しむイメージ。ここでは通常2人からの予約ですが、期間限定で、ひとりでも楽しむことができます。この“おひとり様”企画は、過去に開催されてから、問い合わせが相次ぎ、予定期間を延長するほど反響があったといいます。
(利用客)
「通常2人からということだったので、この機会を逃すのはもったいない。気ままで、気を遣うこともない。ひとりの時間の良いところは、自由に時間が使えるところ」
ひとりの時間を有意義に過ごす『ソロ活』が定着しつつあります。
■『ソロ活』を求める背景はコロナ渦に?『ひとり時間』の大切さを改めて感じる機会になった―
ひとりの時間を意識してつくっている人の割合は、1993年の27%から、2023年は約50%にまで増えました。『ソロ活』を求める背景にはいったい何があるのでしょうか。
(博報堂生活総合研究所・伊藤耕太さん)
「今は情報爆発社会で、常にインターネットを通じて誰かとつながってしまう。ひとりの時間を大事にしたい、確保しておきたいという生活者の行動が、コロナ禍という、ある種特殊な環境の出現によって解放された」
コロナ渦が改めて『ひとり時間』の大切さを感じる機会になったといいます。
街の人に『ソロ活』のイメージを聞いてみると―。
(街の人)
「カラオケは、ひとりでよく行く」
(街の人)
「ひとり大好きなので、コンサートも観劇も、友達と行くのも楽しいけど、ひとりで行っちゃいます」
Q.それを聞いて、どうですか?
(街の人)
「良いと思います。さみしいとか、悪いイメージはない」
「昔はあったけどね。さみしいイメージとか」
最近では「ぼっち」「孤独」などの暗いイメージからポジティブなイメージになってきているといいます。
■ポジティブな意識の変化に着目!「最初は戸惑うけど、慣れてきたら大丈夫」 増加する国内ひとり旅
この意識の変化に着目してきた企業があります。ひとり旅ツアーを販売してきたクラブツーリズムは、昨年度の「国内のひとり旅」の売り上げが約30年間で過去最高を記録したといいます。
(クラブツーリズム・野矢雅美さん)
「宿泊は温泉宿でも一人一室を確約。また、添乗員が同行するというところもポイントでして、たとえ旅慣れていなくても、安心してツアーにご参加いただけるという点も、おすすめです」
この日、大阪から出発したのは、静岡県への1泊2日のバスツアーで、17人の参加者全員がおひとり様です。
(参加者)
「目当ては富士山ですね」
(参加者)
「なかなかお友達と予定が合わないから、最近は、ひとりで行くのが手っ取り早い」
ひとり旅歴2年の参加者に、旅先での様子を撮影してもらいました。
(参加者)
「さすが静岡。一面茶畑だらけです」
バスの座席は1人につき2座席で、車内でもゆっくりとくつろぐことができます。
ギネスブックにも登録されている、世界最長の木造歩道橋『蓬莱橋』へ―。
そして夕食は、駿河湾の新鮮な魚介を堪能しました。
2日目には、富士山が見える『日本平夢テラス』へ。
しかし…。
(参加者)
「残念ながら、今日は富士山は見えません」
ひとりで景色を楽しんだ後、他の参加者に声をかけて、記念写真を撮影できました。
その後は、ほかの参加者と旅の思い出を語り合いながら、静岡名物の自然薯に舌鼓。
(参加者)
「おいしい」
一期一会だからこそ、気軽に話すことができるといいます。
Q.ひとりの時間はどうでしたか?
(参加者)
「えい!とばかりに行っちゃったら、最初はちょっと戸惑うけど、慣れてきたら大丈夫。満足です」
“おひとり様”だからこそ出来る体験や新しい出会い。その世界に飛び込むなら今、かもしれません。
(「かんさい情報ネットten.」2024年9月24日放送)