大阪府咲洲庁舎に入っていた「さきしまコスモタワーホテル」の開発業者が、破産手続きの開始決定を受けた件で、大阪府の吉村洋文知事は9日、「法律に則って、1円でも多く回収を図る」とコメントしました。

　2019年1月に開業した「さきしまコスモタワーホテル」は、約5年前から賃料などを滞納していて、滞納額は約40億円にのぼっていました。去年6月、未払いの賃料などの支払いとフロアの明け渡しを命じる大阪高裁の判決が確定。ホテルは10月末をもって閉館し、債権者から破産の申し立てがなされていましたが、先月24日付で、大阪地裁から破産手続きの開始決定を受けたということです。負債総額は約72億円とみられます。

　破産を受け、管財人が債権者に配当を行うことから、大阪府はその配当を受け取ることができるとみられますが、具体的な金額は未定です。また、ホテルの滞納額約40億円のうち、大阪府は現時点で約15億円を既に回収したということです。この約40億円は「連帯債務」となっていることから、大阪府は引き続き、破産した法人以外の債務者からの回収に努めるとしています。