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【速報】斎藤知事に「理不尽な叱責を受けた」幹部職員が証人尋問で証言 公用車玄関手前で降ろされ叱責「頭真っ白に…」 告発後に最側近の副知事「あまりしゃべり過ぎるなよ」

2024年8月30日 13:16
【速報】斎藤知事に「理不尽な叱責を受けた」幹部職員が証人尋問で証言 公用車玄関手前で降ろされ叱責「頭真っ白に…」 告発後に最側近の副知事「あまりしゃべり過ぎるなよ」
兵庫県・斎藤元彦 知事(30日)

 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラなどの疑惑を調べる百条委員会の2回目の証人尋問が30日行われ、午後からはパワハラを実際に受けたり目撃した可能性がある県幹部職員の証人尋問が公開で始まりました。出頭した幹部職員は、知事からの叱責について「理不尽な叱責を受けたと感じている」と語りました。

■車止め「なぜどけておかないのか」頭真っ白に…出入口は車両通行禁止

 午後1時から始まったのは、野北浩三東播磨県民局長の証人尋問で 野平局長は去年11月、播磨町の兵庫県立考古博物館に出張の際、出入り口の約20メートル手前で公用車から降ろされた際に斎藤知事が叱責をしたとされる疑惑で、当時立ち会った職員の1人です。

 野平局長は「車止めで(公用車で)入れなかったのでそこで停車していたが、降りてくるとき、車止めを知事が見て、『なぜそれをどけておかないのか』と言った。かなり怒鳴られたという認識で、車止めをどけた後にも同じことを言われた。頭の中が真っ白になった」と当時を振り返りました。

 斎藤知事は「社会通念上の範囲」と言っていることに対して、野平局長は「社会通念上必要な範囲とは思わない、理不尽な叱責を受けたと感じている」と話しました。

 博物館の出入り口周辺は車両通行禁止でしたが、知事の叱責により、帰りは公用車を出入り口まで進入させていたということです。

■元幹部が告発後 最側近の副知事に「今から話すことはメモするな」

 さらに野平局長は、死亡した元幹部職員がパワハラ疑惑を告発した直後の3月27日、最側近である片山副知事から呼び出しを受けたといいます。

 その際、片山元副知事は「今から話すことはメモするな」と告知した上で、告発した元幹部職員にどのような話をしたかの聞き取りがあったといい、元幹部職員に対して異動処分を行う方針であることを伝えた上で「『あまりしゃべりすぎるなよ』と言われた」と証言しました。

■新聞報道に「こんな話聞いてない」机をたたき怒鳴る

 午後2時すぎから出頭したのは、以前土木部長だった杉浦正彦まちづくり技術センター理事長です。

 杉浦氏は、土木事業に関する新聞報道が出た後に斎藤知事に呼び出され「こんな話は聞いていない」と机をたたきながら迫られたことに対し「事実です」と話しました。

 杉浦氏は「私の頭の記憶では、平手で1回か2回たたいた。『どうなってるんだ、バン 』と。叩かれるのは経験ないことなのでびっくりした」と当時を振り返りました。

■職員アンケートで「瞬間湯沸かし器」「暴君」 知事は「必要な指導」

 百条委員会による県職員を対象にしたアンケート調査では、職員約9700人のうち約7割にあたる6711人から回答があり、約4500人分の回答を集約した中間報告では、約4割の職員が知事のパワハラを「見た」「聞いた」などと回答したことが明らかになっています。

 中間報告には、斎藤知事がエレベーターにすぐ乗れなかった際、「お前はボタンも押せないのか」と大声で叱責したという回答のほか、「気に入らないことがあると机をたたいて激怒する」「到着が遅れそうになると公用車の座席を後ろから蹴る」などの具体的なエピソードが記載されていました。また、斎藤知事は職員の間で「瞬間湯沸かし器」「暴君」などと呼ばれていたということです。

 23日にはパワハラを実際に受けたり目撃したりした可能性がある職員6人、30日午前も職員2人への尋問が完全非公開で行われましたが、30日午後からの幹部職員2人への尋問は撮影や録音が制限されるものの公開で実施されています。

 知事本人への尋問は午後3時ごろから実施される予定です。斎藤知事はこれまで、「県政をよりよくするために必要な指導や要望を伝えてきたが、県職員に不快な思いを抱かせたのは私としては残念だ」と語り、30日も記者団に対し、「自分なりの言葉でできるだけお話しさせていただきたい。いろんな質問にお答えする中で、皆さんに少しでもご理解いただければ」と話していました。

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