台風10号の強風域に入った宮崎県日南市から中継です。（取材・報告＝丸井雄生記者）

　宮崎県の南部に位置する日南市からお伝えします。私たちが正午頃こちらに到着した時には雨も風もまだそれほど強くなかったのですが、どんどん雨風ともに強くなってきています。時々強く吹いてくる風で、雨が痛いほどです。また木々も大きく揺れていて、風の強さがわかるかと思います。

　ここは、8月8日の日向灘を震源とする地震で震度6弱を観測した地域で、被害の爪痕が今も残っています。屋根から瓦が落ちた所に水が入らないようにブルーシートが張られているのですが、このブルーシートが飛ばないように、今回の台風の対策として、土のうを上から積んでいるという住民の方が多くいらっしゃいました。中には土のうを20個ほど屋根の上に積むという大変な作業をしたという方もいらっしゃいました。

　また県内で被害の情報も入ってきています。竜巻と見られる突風が吹いたという目撃情報が相次いだということです。警察や消防によりますと、午後2時頃、宮崎市内で突風が吹いているという通報が相次いで入りました。車が横転したり、建物の屋根が壊れたりするなどの被害が出ていて少なくとも4人がケガをしたということです。

　また、この辺りで話を聞くと、日南市ではスイートピーの生産量が全国一位で、実際にお花を育てている農家の方に話を伺うことができました。こちらのビニールハウスの中で花を育てているということですが、このままの状態だと風に吹き飛ばされてしまう恐れがあるため、換気扇で中の空気を外に押し出してビニールハウスを「ピッ」と貼って、風に飛ばされにくくする対策をとっているということです。

　宮崎県内の24時間の予想雨量ですが、29日昼までに600ミリということで記録的な大雨になる予想で警戒が必要です。