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死刑執行の「当日告知」めぐり審理差し戻し 「違憲ではない」とした一審判決を取り消す 大阪高裁

2025年3月17日 18:54
死刑執行の「当日告知」めぐり審理差し戻し 「違憲ではない」とした一審判決を取り消す 大阪高裁

 死刑執行を当日告知する運用は憲法違反だ、として死刑囚2人が国を訴えた裁判で、大阪高裁は17日、訴えを認めなかった一審判決を取り消し、審理を大阪地裁に差し戻す判決を言い渡しました。

 死刑囚2人は「執行の2時間ほど前に死刑を告知される今の運用は憲法に違反している」として、執行に従う義務がないことの確認や、国に対し損害賠償を求めていました。

 昨年の一審は「執行に従う義務がないと確認を求めることは、確定した死刑判決との矛盾を生じさせる」として死刑囚側の訴えを認めませんでした。

 大阪高裁はこの日の判決で、「仮に今の運用が違憲ならば、執行の前日までに告知を行えばよく、適法に死刑執行を行うことは可能だ」などとして、一審の憲法違反の訴えを認めなかった部分について、大阪地裁に審理を差し戻す判決を言い渡しました。一方で、賠償を求める訴えについては退けました。

 死刑囚側の弁護団・植田豊 弁護士
 「司法がきっちり答えを出すべきだと。その答えが出るまでの間には、その是非がわからないわけなので、現在の運用での執行はなされるべきではない」

 一方、国側は「判決の内容を精査し、適切に対応したい」とコメントしています。

最終更新日:2025年3月17日 18:54
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