【高校サッカー注目・群馬】今大会の前橋育英はタレント豊富! 注目選手は―
■前回大会に引き続き「あの2人」がボランチか―
前橋育英は群馬県大会を通して3試合11得点1失点。ボールを保持しビルドアップして攻めるサッカーで主導権を握り続け、県大会を制しました。前橋育英のサッカーで、山田監督がキーにあげるポジションは「ボランチ」です。
前回大会は、徳永涼選手(現3年)と根津元輝選手(現3年)の2年生コンビがボランチを務め注目を集めました。徳永選手は前回大会後、新チームでキャプテンを任されているほか、18歳以下日本代表にも選出されました。
一方、根津選手も日本高校選抜に選ばれましたが、今年5月に右膝をケガ。13年ぶりに優勝を果たした夏の全国インターハイも、スタメン出場がかないませんでした。「高校選抜に入り、勢いのまま3年生はより飛躍の年にしようと思っていた中でのケガ。メンタル的に相当きつかった」と振り返ります。それでも、リハビリを重ね、出場できない試合も仲間のサポートを続けました。
再び雄姿を見せつけたのは、県大会の決勝。サブスタートでしたが、後半26分からボランチに投入されると、後半30分に強烈なシュートを放ちました。相手ゴールキーパーに弾かれましたが、こぼれ球を山内恭輔選手(3年)が押し込み、4点目のゴールが生まれました。
さらに、後半37分のコーナーキックの場面ではキッカーを務め、6点目をアシストしました。根津選手とボランチを組んだ徳永選手も、この試合1アシストの活躍を見せました。その後の公式戦では、ボランチの出場機会が多い根津選手。前回大会に続き、2人のボランチでのプレーが見られるか注目です。
■前回大会出場経験選手は4人
徳永選手と根津選手のほかに前回大会で出場した経験を持つのは、フォワードの小池直矢選手(3年)と高足善選手(3年)。前回大会2ゴールだった小池選手は、今年度17歳以下日本代表に選ばれました。「この大会は小池がいるから前橋育英と言われるようなプレーをしたい」と意気込んでいて、県大会では1ゴールを決めています。また、前回大会3ゴールをマークした高足選手は、夏の全国インターハイ決勝で決勝ゴールを決めました。県大会決勝では、PKを落ち着いて決め、3点目を奪いました。
前回大会の出場経験選手以外にも、齋藤駿選手(3年)・山内選手・大久保帆人選手(3年)・山本颯太選手(3年)がいずれも県大会2ゴールを決めるなど、今大会の前橋育英は選手層が厚いのが特徴です。夏冬2冠達成に向けて、選手たちの挑戦がまもなく始まります。
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/群馬テレビ)