【高校サッカー全力新聞】湖国から全国の大海原へ「Be Pirates!」目指すは4強 滋賀・近江
■歴史あふれる街・彦根に誕生した新進気鋭の強豪校
今から85年前、1938年に創立した近江高校。文化部は吹奏楽部を中心に人気が高く、運動部も県内有数の強豪として知られています。特に注目度の高いのは野球部で、2001年に夏の甲子園で準優勝。2022年には山田陽翔投手(現・埼玉西武ライオンズ)を擁して春のセンバツ準優勝も成し遂げています。
その中で、サッカー部は2016年に学校の強化クラブに指定されました。近年の活躍は目覚ましく、インターハイは3回、選手権大会も今回を含め3回の出場を誇ります。
■「翔んで選手権 ~琵琶湖よりチーム力をこめて~」
サッカー部のスローガンは「Be Pirates!(海賊になれ!)」です。仲間の絆が深く、どんな相手にも勇敢に、目標に向かって夢中になれるチームでありたいという思いが込められています。
今年の近江高校はハードワークと多彩な攻撃スタイルで、新人戦、インターハイ予選、選手権予選と滋賀の3冠を達成。プリンスリーグ関西1部では強豪相手に勝ち星を積み上げ、滋賀県勢として初めてとなるプレミアリーグプレーオフに進出し、決勝までコマを進めました。
「チーム力にこだわってきた」と金山耀太キャプテンが話す通り、Jリーグ内定選手や世代別代表の選手はいないものの、泥臭く、献身的にプレーできる選手が揃っています。集大成となる選手権大会の舞台で目指すのはベスト4です。
11月に公開された映画「翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~」でも注目された通り、琵琶湖へ流れ込む川は100本以上あれど、海に向かって流れ出る自然川は瀬田川の1本しかありません。近江高校のサッカー部も滋賀県内45チームの激戦を制し、選手権大会に翔び出す1校の座をつかみ取りました。
いよいよチームの集大成。真冬の大海原で、彦根の海賊軍団が暴れまわります!
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/びわ湖放送)