【激白 第2弾】桃田賢斗の現在地「楽しくなさそう」苦悩から寝られないことも…取り戻したい自信、足りない心
◆応援が力になるも世界選手権2回戦敗退「何でああなってしまったのか」
陣内:今年日本で開催された世界選手権とジャパンオープン、そのときの気持ちは?
桃田:東京五輪で勝てなかった分、日本でやるこんなチャンスないと思って、もう1回できるところまでやろうと思ってやっていた感じですね。
陣内:日本開催はプレッシャーになった?力になった?
桃田:応援があったのは久しぶりに試合をしていてすごく楽しかったです。けど、何だろうな…。何でああなってしまったか自分でも分からないというか、どう説明していいかも分からないという感じですね。
陣内:同学年の西本拳太選手がジャパンオープンで優勝。刺激や焦りはありましたか?
桃田:ずっと一緒に練習しているし、負けず嫌いな気持ちをあおってくれるというか、いいライバルじゃないですかね。
陣内:それで「よしもう1回やろう」という気持ちにはならなかったですか?
桃田:ならなかったですね。もう圧倒的に自分がダメと分かっているので。相手どうこうというよりも、まず自分が変わらないといけないなと思っているので、周りからの焦りとかはないですね。
◆世界のトップ返り咲きへ!取り戻したい“自信”、足りないのは“心”
陣内:男子シングルスは今、どういうプレースタイルに変わってきていますか?勝っていたときの桃田選手は守備的なスタイルだったと思いますが。
桃田:今は攻撃的なプレーの選手が増えてきているなと思います。でも、ディフェンスもできないとダメだと思いますし、攻撃ももちろんできないとダメだと思うんですけど…。でも今から自分がスマッシュをバンバン決められる選手になれるかというと、そうはなれないと思うので。自分のスタイルを崩すことはしたくないので、そこは変える気はないですね。
陣内:変えなくてももう1回勝てますか?
桃田:多分自分はそのスタイルが合っていると思うので。以前は勝てていたので、そこは無理に変える必要はないかなと思っています。
陣内:レシーブって“自信”だと私は思っているんです。自信があればレシーブはできる。今、桃田選手は自信なさげにコートに立っているのかなと思うんですよ。
桃田:自分で見ていてもそう思いますね。楽しくなさそうだし自信もなさそうだし…。
陣内:日本代表の朴ヘッドコーチも「桃田は自信だけ。フィジカルはできている。きちんとできれば全然通用するし、また戻れる」と言っていました。
桃田:自分は結果が出てこないと自信を持てないタイプというか…。なので今は耐えるしかないかなと。
陣内:周りが「桃田選手は事故でケガをしてから調子が…」というじゃないですか。本人としてはどうですか?
桃田:(ケガを)しなかったに越したことはないと思いますけど、現にそうなっちゃっているので。今のところ自分でも何も言い返せないし、自分も苦しいときには「だからだ」と逃げたくもなるんですけど、でもなっちゃったことなので。そこに言い訳もしたくないなという気持ちですね。
陣内:絶対に復活してやるという気持ちはある?
桃田:ありますね。世界のトッププレーヤーに戻りたいなという気持ちはありますね。
陣内:何ができたらトップに戻れるんですか?プレーですか?心ですか?
桃田:全部じゃないですかね。今は本当に全部足りないと思います。一番は“心”ですかね。
陣内:今どんな毎日を送っているんですか?
桃田:寝られないことは多いですね。いろいろ考え過ぎちゃって。バドミントンのこともそうだし。
陣内:私はその言葉を聞いてちょっと安心しました。眠れないことがバドミントンのことで眠れないというのは多分大丈夫です。復活します。だって理由が分かるわけだから。
桃田:たしかに。
最終回の第3弾は【復活への“原点回帰”】です。