【高校サッカー】栃木・矢板中央 昨年の悔しさを晴らし2大会ぶり13回目の選手権出場
2大会ぶりの全国選手権で頂点を目指す栃木・矢板中央高校
第102回全国高校サッカー選手権・栃木大会は、11月11日に栃木県グリーンスタジアムで決勝戦を行いました。新型コロナウイルスの影響で無観客開催が続きましたが、今年から通常通りにスタジアムに観客、そして両校の応援団が戻り選手を後押ししました。栃木大会の決勝を振り返ります。
矢板中央は6連覇のかかった前回の101回大会では、準決勝で宇都宮短大付属と対戦しました。試合は矢板中央が主導権を握るものの、PK戦までもつれ、まさかの敗戦。その悔しさを胸に刻み挑んだ今大会では順調に決勝までコマを進めました。2大会ぶり13回目の栃木の頂を目指します。
対する國學院栃木の準決勝は、前回・前々回と2年連続で敗れていた佐野日大と対戦。PK戦にもつれ込むもGK菊田謙心選手が好セーブ。見事因縁の相手にリベンジを果たし決勝へ進出。 26大会ぶり3回目となる県大会の頂点を目指します。
この夏のインターハイベスト8、「堅守速攻」が伝統の守りの矢板中央。「技術で観客を魅了し勝利する」をスローガンに掲げる攻めの國學院栃木。対照的なプレイスタイルの2チームの決勝戦となりました。矢板中央は、抜群のスタミナを有する絶対的リーダー キャプテンの井上拓実選手を中心に、身体能力抜群なディフェンダーの中心 梶谷皇光斗選手や1年生ながらスタメンを獲得した対人プレーに強いサイドバック 永井健慎選手などフィジカルが強い選手が多いです。 攻撃力が持ち味の國學院栃木は、チームの心臓 河治大雅キャプテンを中心に、今大会3得点を挙げる不屈のストライカー 辻唯杜選手や國栃サッカーの申し子・齋藤大翼選手など技術とテクニックで勝ち上がってきました。
スタイルの全く違う両校による決勝戦。矢板中央はロングボールでFWにつなぎ組み立てる形と、中盤でつないでからサイドに展開して攻める形をとります。それに対し國學院栃木はロングボールを入れ、ドリブルと魅せるパスワークから相手ゴールに迫るスタイル。
前半9分、國學院栃木が左サイドを崩しビッグチャンスを作り10.齋藤大翼選手がシュートを放ちますが矢板中央3年の1.GK大渕咲人選手がこれを止めます。 矢板中央は果敢にゴールに迫るが國學院栃木がはじき返します。互いに決定的なチャンスを得たものの決めきれず前半を0対0で終えます。
後半から矢板中央は運動量の多い2年20.MF堀内凰希選手を投入し、先制点を狙います。國學院栃木は、前半同様個人技の高い緩急をつけたドリブルと選手が入れ替わるスイッチやパスを使って攻めていきます。ボールを奪われた後も2人、3人がすぐに奪いにいき矢板中央にカウンターをやらせません。
矢板中央は2年FW18.朴大温選手を投入し、2トップを起点にじわじわと國學院栃木のゴールに迫ります。國學院栃木がカウンターを仕掛けると矢板中央の帰陣が早くサポートが間に合わず防がれます。矢板中央もカウンターを仕掛けますが待ち構えているDF陣に対応されます。國學院栃木がサイドでボールを回しても矢板中央のDF陣はコンパクトな守備でしっかり対応。
後半10分を切った頃、矢板中央キャプテンの3年7.井上拓実選手にアクシデントが襲います。上がったボールをヘディングで奪おうとしたところ、相手選手と接触。負傷退場で戦線を離脱することになりました。
キャプテン離脱に奮起した矢板中央は、後半アディショナルタイムにペナルティーエリア内でハンドを獲得しPKを獲得します。これを3年MF11.鳥塚翔真選手が冷静に左隅に決めて先制します。このまま試合終了と思われたその1分後、國學院栃木は3年キャプテンのMF7.河治大雅選手が劇的な同点ゴールを決めゲームは振り出し延長戦にもつれ込みます。
延長は両チームとも決定機を欠き、PK戦が濃厚の展開となる中、アディショナルタイムを迎えた試合時間残り1分。矢板中央がクロスの折り返しを3年MF6.小森輝星選手が頭で決めて勝ち越し試合終了。栃木大会は矢板中央高等学校が優勝しました。
敗れた國學院栃木はドリブルとパスで魅力的な攻撃を見せてくれました。ゴール前での体を張ったDFや奪われてから切替の早いボール奪取など守備力の高さもありました。優勝した矢板中央は個人の身体能力の高いコンパクトな守備力とロングスローやCKのセットプレー、更に中盤でのパスをつないでからのサイドの攻撃力が加わり攻撃のバリエーションが多くありました。全国大会ではその勝負強さをもっと多く見せて欲しいと思います。矢板中央の初戦は東海大仰星と12月29日に激突します。
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/とちぎテレビ)
矢板中央は6連覇のかかった前回の101回大会では、準決勝で宇都宮短大付属と対戦しました。試合は矢板中央が主導権を握るものの、PK戦までもつれ、まさかの敗戦。その悔しさを胸に刻み挑んだ今大会では順調に決勝までコマを進めました。2大会ぶり13回目の栃木の頂を目指します。
対する國學院栃木の準決勝は、前回・前々回と2年連続で敗れていた佐野日大と対戦。PK戦にもつれ込むもGK菊田謙心選手が好セーブ。見事因縁の相手にリベンジを果たし決勝へ進出。 26大会ぶり3回目となる県大会の頂点を目指します。
この夏のインターハイベスト8、「堅守速攻」が伝統の守りの矢板中央。「技術で観客を魅了し勝利する」をスローガンに掲げる攻めの國學院栃木。対照的なプレイスタイルの2チームの決勝戦となりました。矢板中央は、抜群のスタミナを有する絶対的リーダー キャプテンの井上拓実選手を中心に、身体能力抜群なディフェンダーの中心 梶谷皇光斗選手や1年生ながらスタメンを獲得した対人プレーに強いサイドバック 永井健慎選手などフィジカルが強い選手が多いです。 攻撃力が持ち味の國學院栃木は、チームの心臓 河治大雅キャプテンを中心に、今大会3得点を挙げる不屈のストライカー 辻唯杜選手や國栃サッカーの申し子・齋藤大翼選手など技術とテクニックで勝ち上がってきました。
スタイルの全く違う両校による決勝戦。矢板中央はロングボールでFWにつなぎ組み立てる形と、中盤でつないでからサイドに展開して攻める形をとります。それに対し國學院栃木はロングボールを入れ、ドリブルと魅せるパスワークから相手ゴールに迫るスタイル。
前半9分、國學院栃木が左サイドを崩しビッグチャンスを作り10.齋藤大翼選手がシュートを放ちますが矢板中央3年の1.GK大渕咲人選手がこれを止めます。 矢板中央は果敢にゴールに迫るが國學院栃木がはじき返します。互いに決定的なチャンスを得たものの決めきれず前半を0対0で終えます。
後半から矢板中央は運動量の多い2年20.MF堀内凰希選手を投入し、先制点を狙います。國學院栃木は、前半同様個人技の高い緩急をつけたドリブルと選手が入れ替わるスイッチやパスを使って攻めていきます。ボールを奪われた後も2人、3人がすぐに奪いにいき矢板中央にカウンターをやらせません。
矢板中央は2年FW18.朴大温選手を投入し、2トップを起点にじわじわと國學院栃木のゴールに迫ります。國學院栃木がカウンターを仕掛けると矢板中央の帰陣が早くサポートが間に合わず防がれます。矢板中央もカウンターを仕掛けますが待ち構えているDF陣に対応されます。國學院栃木がサイドでボールを回しても矢板中央のDF陣はコンパクトな守備でしっかり対応。
後半10分を切った頃、矢板中央キャプテンの3年7.井上拓実選手にアクシデントが襲います。上がったボールをヘディングで奪おうとしたところ、相手選手と接触。負傷退場で戦線を離脱することになりました。
キャプテン離脱に奮起した矢板中央は、後半アディショナルタイムにペナルティーエリア内でハンドを獲得しPKを獲得します。これを3年MF11.鳥塚翔真選手が冷静に左隅に決めて先制します。このまま試合終了と思われたその1分後、國學院栃木は3年キャプテンのMF7.河治大雅選手が劇的な同点ゴールを決めゲームは振り出し延長戦にもつれ込みます。
延長は両チームとも決定機を欠き、PK戦が濃厚の展開となる中、アディショナルタイムを迎えた試合時間残り1分。矢板中央がクロスの折り返しを3年MF6.小森輝星選手が頭で決めて勝ち越し試合終了。栃木大会は矢板中央高等学校が優勝しました。
敗れた國學院栃木はドリブルとパスで魅力的な攻撃を見せてくれました。ゴール前での体を張ったDFや奪われてから切替の早いボール奪取など守備力の高さもありました。優勝した矢板中央は個人の身体能力の高いコンパクトな守備力とロングスローやCKのセットプレー、更に中盤でのパスをつないでからのサイドの攻撃力が加わり攻撃のバリエーションが多くありました。全国大会ではその勝負強さをもっと多く見せて欲しいと思います。矢板中央の初戦は東海大仰星と12月29日に激突します。
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/とちぎテレビ)