◇第105回全国高等学校野球選手権記念大会2回戦 慶応(神奈川) 9-4 北陸(福井)【11日、甲子園球場】

5年ぶりの出場となった神奈川県代表・慶応は、福井県代表・北陸を大量得点で下し、3回戦進出を決めました。

初回、神奈川県大会で打率6割台を誇る慶応の1番・丸田湊斗選手が内野安打で出塁。その後2塁への盗塁を試みると、キャッチャーの送球が逸れ、3塁に到達します。

2アウト3塁のチャンスで、4番・加藤右悟選手がレフト前にはじき返し、慶応が先制します。

さらに2回、7番・渡辺憩選手、8番・大村昊澄(おおむらそらと)選手、9番・小宅雅己(おやけまさき)選手が3者連続ヒットを放つと、1アウト満塁で先制のホームを踏んだ丸田選手に打席が回ります。カウント1-2からの4球目はインコースに投げ込まれ、丸田選手の脚に当たる死球。押し出しで追加点を挙げました。

3回は四球とヒットで1アウト1・2塁のチャンスを作ると、7番・渡辺選手がスライダーをとらえ、慶応が3点目。その後満塁のチャンスで9番・小宅選手がショートゴロを放ち、その間に3塁ランナーが生還。続く1番・丸田選手がランナー1・3塁の場面でセンター前に返すタイムリー。この回慶応が3得点を挙げ、5点差とします。

4回にも1点を追加すると、北陸の先発・竹田海士選手が降板し、2番手・友廣陸選手がマウンドを任されます。それでも慶應打線の勢いは止まらず、1アウト2塁の場面で6番・福井直睦選手がレフト線方向に返すタイムリーで7点差に。

5回の守備では、2つのヒットで2アウト1・2塁のピンチを迎えた慶応。北陸の9番・水野伸星選手の打球は大きくバウンドし、2塁ベース付近で不規則なバウンドをします。それでもショートの八木陽選手が素早く反応する好守備を見せ、内野ゴロとします。

5回、神奈川県大会決勝で逆転3ランホームランを放った渡邉千之亮選手が、チェンジアップをうまくとらえる2点タイムリーを放ち9点差。

7回には清原和博さんの二男・清原勝児選手が代打に送られると、球場から大きなどよめきが。打球はレフトフライに打ち取られますが、観客からは大きな拍手が送られました。

慶応の先発・小宅選手はショート・八木陽選手の好守備にも助けられ、7回4被安打5奪三振無失点の好投。2番手の鈴木佳門(すずきかもん)選手も無失点で、8回まで無失点の継投を見せます。

しかし9回、3番手・松井喜一選手が2アウト2・3塁のピンチを招くと、北陸の代打・宮脇隆之介選手に2点タイムリーを浴び、この日初の失点。さらに続く友廣選手選手に２ランホームランを放たれ、4得点を許します。

9回に失点を許した慶応ですが、その後はサードゴロに打ち取り9-4で勝利。3回戦進出を決めました。