クライミング野口 最初で最後の東京五輪へ
スポーツクライミングの東京五輪代表・野口啓代選手が14日、オンラインでインタビューに答え、「最初で最後の五輪なので思いっきり楽しみたいと思う」と語りました。
スポーツクライミングは東京五輪から採用された新競技の一つで、速さを競うスピード、登った高さを競うリード、登った課題数を競うボルダリングの3種目で構成されています。その順位をかけ算し、少ない数字の選手ほど上位になる仕組みとなっています。
「(クライミングが)五輪種目に決まった2015年は、すごく高いハードルで、1人で3人分(3種目)やるなんて想像もつかなかった。最初にコンバインド(3種目)をやったときは疲れて最後のリードとかはクライミングになっていなかったが、(今は)3種目を練習でやっても体力的に余裕も出ているし、いいパフォーマンスができるくらいに成長した。高いハードルが自分のものになってきたというか、ベストを出せるくらいになっている。高いと思っていた壁がこえられたらいいなと思う」
野口選手は現在32歳。自身初めての五輪となる東京五輪を最後に選手としては一線を退く意向を示しています。
「(引退は)もちろんすごくさみしくて、五輪に向けて3種目とも調子が上がってきているので、もったいないな、もっともっと大会に出ようと思えば出られるかなという気持ちもありますが、今は五輪までしか考えていないです」
選手を引退した後、どのように競技に関わっていくかは明言しませんでしたが、同じく日本代表の楢崎智亜選手らとYouTubeチャンネルを開設し、クライミングの普及に大きく貢献しています。
「クライミングがすごく好きだし、大会に出るのがすごく好きだったので、好きっていう気持ちが(自分の)原動力になっている。自分の限界とか想像をこえたいという気持ちでやっています」
野口選手が競技人生の集大成として位置づけた東京五輪。「自分らしい登りをしたい」と力強く話しました。
写真:アフロ