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栗山監督「一生忘れない」斎藤佑樹への思い

2021年10月1日 19:30
栗山監督「一生忘れない」斎藤佑樹への思い

プロ野球・日本ハムの栗山英樹監督が1日、取材に応じ、引退を発表した斎藤佑樹投手への思いを語りました。

高校時代から“ハンカチ王子”と注目されてきた斎藤投手について、「ああやって多くの人に高校時代から応援してもらって、影響力を持って夢を与えてくれた選手が、苦しみながら泥だらけになっても諦めないで必死にもがき続けて、自分を信じて前に進む姿を見せる責任があると思っていた。世の中でつらい思いや苦しい思いをしている人たちへのメッセージを、お前の泥だらけになる姿が絶対に必要なんだとずっと言い続けていて、それを最後までしっかりやったということは、俺は一生忘れない。多くの人に伝わったと俺は信じたい」と、熱い思いを語りました。

1週間前に引退の意向を聞いたといい、「一番大事なことは、佑樹お前の心の中でやりきれたのか、心の中でけじめがついたのかと聞いた。それが全て。自分の中で未練なくやりきれたということなので、よどみや曇りはなかった」と、引退を聞いた際の印象を明かしました。

斎藤投手との一番の思い出を聞かれると、「何時間でもしゃべれるよ。監督になった年(2012年)に開幕投手やらせたときだって、どれだけこっちが言われたかと。でも、あの1年目の優勝は初戦の勝利が全てとは言わないけれども、すごく大事なものだったし、それに応えてよく投げきってくれたし、そのあと苦しいときの思い出とかいろいろ話してきたけど、初めて俺が高校球児をインタビューしたのが斎藤佑樹それも一生忘れないし、きりがないよ」と、振り返りました。

そして最後に、「いいときではなくて苦しいときに、最後まで泥だらけになる姿をしっかりと自分で全力で一日一日歩めたこと、それだけはお疲れさんと言ってあげたい」とねぎらい、「それをやりきれなかったら次の勝負ができない。斎藤佑樹の人生はこれから。本当に勝負が始まるのはこれから。そこにしっかりけじめをつけておかなければ勝負にならない」と、第二の人生を踏み出す教え子への思いを口にしました。