由伸が語る亀井後編「いまだに守備は一番」
21日、プロ野球・巨人の亀井善行選手が現役引退を表明しました。チームメートとして、さらに監督と選手として共に戦った高橋由伸さんが日本テレビの独占インタビューに応じ、亀井選手とのエピソードを語りました。その後編です。
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――亀井選手は「記録よりも記憶に残る選手」だったように思えます。
そうですね。当然良い数字を、というふうに思ってやっていたんでしょうけど、この世界で戦っているライバルたちに勝っていくためには、100%以上の力を出して戦っていかないと難しいのかなというところで、彼も常に目いっぱいやっていたんじゃないかと思っています。
けがもありながら一つ一つのプレーに対する思いは、記憶に残る場面が多かったのかなと思いますね。
――代打が手薄な中で亀井選手もまだまだ戦力だと思いますが
終盤にきてチームが苦しい戦いが続いていて、あと1点取れればという試合も多かったので、そういう戦いが次の戦いでなければいいんですけど。
そういった1点勝負の試合が多くなってくると思いますし、亀井選手がいいところで出ていくというのは、チームにとっては大きな存在だと思います。
コンディションさえ良ければスタメンもあるでしょうし、僕の中ではコンディションさえ良ければジャイアンツの中では、いまだに外野の守備は一番うまいと思っていますから、色んな場面でまだまだチームに頼られる選手かなと思いますね。
――由伸さんと共通点も多かったように思います
チーム事情でファーストを守ったり、器用で何でもできそうなんで、色んな打順も打ってると思うし、けがが多かったり、共通点の多かった選手だなと思いました。けがをして一緒に二軍にいる時期があったり、野球選手として同じような歩みをしたのかなと思います。
色んな守備位置を守って、色んな打順を打って、レギュラーで出たり、途中から出たり、色んなことを経験しているので、今後プラスになることが多いと思います。
ユニホームを着ている時は、思い通りになることがいいなと思いますが、ユニホームを脱いだら、思い通りにならなかったこともいい経験だったなと思える時が来るはずです。
――亀井選手にエールをお願いします
自分の中では区切りがあるんでしょうけど、コンディションもどこまで上がるか分からないと思いますが、もうひと踏ん張りしてほしいです。
やっぱり最後は、球団の歴史の中でもクライマックスの下から上がっていくという、今までない、新たな歴史を作るという意味でももうひと踏ん張りして、後輩たちにいい歴史を残していってほしいと思います。
――亀井選手の引退により、生え抜き野手最年長が坂本選手になりました
亀井選手がいることで、チームに与える安心感は確かにあると思います。坂本選手も頼りにはしていただろうし、後押ししてくれた存在が欲しかっただろうから、長野選手も(広島に)抜けてしまったし、亀井の存在は大きかったはずです。
ただ来年に向けて亀井選手が抜けることが、坂本選手にとって負担かどうかということを聞かれれば、負担というよりも下の選手が雰囲気を作らなければいけないと思います。
坂本選手も長い間キャプテンをやっているし、下の選手に自立・自覚を促さなければいけない時期に来たと思います。