ノムさんしのぶ会 愛弟子・古田敦也が弔辞
去年2月に84歳で亡くなった野村克也さんをしのぶ会が、11日に神宮球場で行われ、愛弟子の古田敦也さんが弔辞を述べました。
古田さんは野村さんのID野球の申し子として、その教えを徹底的にたたき込まれ、キャッチャーとして活躍。3度の日本一をともに経験しました。
▽以下、古田敦也さんの弔辞
監督。
監督が亡くなられてから、結構な時間がたちます。もうすぐ2年になります。
ここに来て、監督の写真とか映像を見ると、心の整理はつけてきたつもりですけれども、やはり、さみしい気持ちになります。
僕は1990年から9年間、ご一緒させていただき、ご指導いただきました。
その指導というものは時に厳しく、時に厳しく、ずっと厳しい指導でした。
選手たちは監督に認められたい、監督が求められるそんな選手になりたい、という一心で、必死でついていき、成長することができ、そしてスワローズが強くなったと思います。
本当にありがとうございました。
監督といろんなお話をして、たくさん思い出があるんですけれども、印象に残ったのは「人の人生、やっぱり短い」と「一生というのはあっという間なんだから、価値あるものにしなきゃいけない」ということをおっしゃられていました。
先ほど映像にもありましたが、その価値、人生の価値はやはり人を残すことだと、何度か我々にも説いていただきました。
くしくも、今年、その教え子でもあります、高津(臣吾)監督率いるスワローズと、矢野(燿大)監督が率いるタイガースが優勝争い。
セントラル・リーグでは最後まで盛り上がりました。
そしてスワローズは日本シリーズにも勝ち、日本一をとりました。
また東京オリンピック金メダルを獲得した侍ジャパンの稲葉監督も、野村監督の教え子です。
彼らに代表するようにプロアマ問わず、たくさんの監督からの薫陶を受けた、その時の選手たちが指導者として多く残っています。
我々残った者はその監督の思いをしっかり引き継ぎ、これからも球界発展のために尽力していきたいと思います。
監督本当にありがとうございました。