【箱根駅伝3区】歴代区間記録10傑 前回は青学・太田蒼生と駒澤・佐藤圭汰がデッドヒート スピード自慢が集う区間
◇第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(2025年1月2日往路、3日復路)
2025年1月2、3日に開催される第101回箱根駅伝。近年ではスピードある実力者を起用する大学も多いこの区間。前回大会では、青山学院大が3区で逆転し、一気に優勝に近づきました。
第46回から採用されている現在の3区は戸塚中継所から平塚中継所までの21.4キロの区間。前半、約9キロの緩やかな下り坂を抜けると、正面に富士山、左側に相模湾を望む箱根駅伝きっての名所に入ります。強い向かい風に見舞われることも少なくないこの3区において、歴代2、3位の区間記録は前回大会で樹立されました。
前回大会、戸塚中継所では首位が駒澤大学、2位は22秒差で青山学院大学という展開。ここで、青山学院大の太田蒼生選手(当時3年)が、8キロ付近で駒澤大の佐藤圭汰選手(当時2年)をとらえます。
そしてハイペースを維持し、互いに譲らない両選手。勝負が決したのは、残り約3キロ。太田選手がサングラスを上げ、スパート。佐藤選手を突き放し、リードを奪ったまま首位でタスキリレー。
この時の太田選手の記録が、日本選手で初めて1時間を切る、歴代2位の59分47秒。一方の佐藤選手も区間2位とはいえ、歴代3位の1時間00分13秒を記録しています。
今大会もエントリーしている太田選手、佐藤選手。太田選手は1年時には3区区間2位、2年時には4区区間2位、そして前回大会では3区区間1位と、どこを走っても外しません。自身最後の箱根駅伝で何区を任されるかに注目が集まります。
一方の佐藤選手は恥骨を痛め、今季は出雲駅伝、全日本大学駅伝をともに欠場。しかし11月から本格的な練習に復帰し「今回はリベンジします! 恥骨をケガしているこの悔しさを晴らすのもそうだし、(前回王者の)青学にリベンジしたいという意味もある」と、「打倒青学」に意気込んでいます。
その3区歴代1位の区間記録は、東京国際大のイエゴン・ヴィンセント選手が、第96回大会で打ち立てた59分25秒。
2020年、当時1年生のヴィンセント選手は8位でタスキを受け取ると、前を走る7選手をごぼう抜き。この記録は、前年の第95回大会で青山学院大学の森田歩希選手が出した記録を2分1秒も縮める驚異的な記録となりました。
【3区歴代区間記録10傑】
1位 59分25秒 Y.ヴィンセント(東京国際大、96回)
2位 59分47秒 太田蒼生(青山学院大、 100回)
3位 1時間00分13秒 佐藤圭汰(駒澤大、100回)
4位 1時間00分55秒 丹所健(東京国際大、98回)
5位 1時間01分19秒 伊豫田達弥(順天堂大、98回)
6位 1時間01分23秒 遠藤大地(帝京大、96回)
7位 1時間01分25秒 田澤廉(駒澤大、96回)
8位 1時間01分26秒 森田歩希(青山学院大、95回)
9位 1時間01分29秒 V.キムタイ(城西大、100回)
10位 1時間01分32秒 鈴木塁人(青山学院大、 96回)
※太田蒼生選手は98回で1時間1分00秒を記録しているが、最高記録のみ順位に含める