【高校サッカー福井全力応援】福井のサッカーの歴史を変える「福井商」を応援したい5つのこと
1. 全米を制覇し映画化されたチアリーダー部「JETS」
1908年創立で、現在922人の生徒が通う福井商。部活動では、野球部は甲子園常連校で、春の選抜大会では1978年に準優勝という成績を残しています。
他にも注目を浴びているのが2006年創部の「チアリーダー部」。2009年に創部わずか3年で全米チアダンス選手権大会で優勝。2013年から同大会5連覇するなど計9回の優勝歴を誇ります。この活躍は「チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~」として映画化され、広瀬すずさんが主演を務めました。
2. 新環境で強くなったサッカー部
1948年創部のサッカー部は、今年度から練習環境が変わりました。学校から車で10分ほどの場所に「福井市フットボールセンター」が完成。
出来たばかりの人工芝のグラウンドで練習を重ね、高円宮杯 JFA U-18サッカーリーグ2024福井で優勝。14試合で13勝1敗、87得点12失点と圧倒的な強さを見せました。
3. 福井県の王者・丸岡を破り全国へ
11月3日に行われた、全国高校サッカー選手権福井県大会決勝。福井商の相手は、7大会連続35回目の全国大会出場を目指す福井県の“王者”である丸岡でした。
そんな中、前半2点のリードを奪ったのは福井商。前半10分と25分に佐藤駿央選手(1年)が得点。しかしリードも束の間。前半のうちに丸岡に2点を奪われ同点で折り返します。さらに後半33分、丸岡の西村心選手(3年)に逆転ゴールを許しました。
このまま試合終了かと思われた後半アディショナルタイム、福井商は高木那由多選手(2年)のロングボールに近藤風雅選手(1年)が抜け出して値千金の同点ゴール。延長PKの末、福井商業が勝ち、17年ぶり2度目の全国行きを決めました。
4. 福井の歴史を変える“3バック”
今年度、福井商はサッカースタイルを大きく変えました。これまでは「強いチームに点を取られないように」という意識で戦っていましたが、「点を奪われても、それを返せるくらいの攻撃力を!」という思いから、システムを3バックに変更。バックラインでボールをつなぎ、長短のパスを使い分けて前線へ運ぶスタイルです。
チームの合言葉は「福井のサッカーを変える」。高木謙治監督は「中学校を卒業してサッカーを続けたい選手たちが県外に出て行ってしまう中でも、福井商のサッカーなら福井に残ってもいいかなと思ってくれる子が多くなってくれたらと思う」と話します。
5. ベンチで全国行きを望んだ3年生の正ゴールキーパー
全国高校サッカー選手権福井県大会の初戦が行われる2日前、交通事故に遭い鎖骨を骨折したゴールキーパーがいます。福本竜矢選手(3年)です。「俺の高校サッカー人生終わったんやな、と思った」と話す福本選手は、後輩の谷口空翔選手(2年)にそのポジションを譲ることとなりました。
先輩に代わって出場した谷口選手は、準決勝・決勝でPKを阻止するなど絶好調。全国行きに大きく貢献しました。一方の福本選手は「全国ではまたスタメン奪い返すつもりで頑張りたい」と闘志を燃やしています。
福井商の初戦は12月29日に行われる熊本代表・大津との1回戦。“優勝候補”と言われる大津相手の初陣は、“福井のサッカーの歴史を変える”大きなチャンスです。
(取材・文 高校サッカー選手権民放43社 / 福井放送)