フランスの地で熱戦が続くラグビーW杯のプール戦はいよいよ大詰めを迎えつつあり、各プール上位２チーム、つまり決勝トーナメントに進出する「8強」の顔触れが日に日に増えています。

プールCも激しい上位争いが行われてきましたが、3勝0敗で勝ち点14とした首位ウェールズが決勝トーナメント進出を一番乗りで決めました。9月30日現在、勝ち点6で並ぶ2位フィジー（1勝1敗）と3位オーストラリア（1勝2敗）が残り一枠を争っています。

過去9大会ですべて決勝トーナメントに進出しており、2度の優勝を成し遂げているオーストラリア代表「ワラビーズ」としては、10月2日(月)のポルトガル戦は確実に勝利を収めたい一戦。2023年に入りエディー・ジョーンズ新HC(ヘッドコーチ)のもと強化を進めてきた強豪オーストラリアですが、今大会はフィジー、ウェールズに敗れ自力での決勝トーナメント進出の可能性が潰えました。今後のフィジーの試合結果にも左右されますが、まずはポルトガルを圧倒してプール最終戦を締めくくり望みをつなぐことが最低限のターゲットとなります。

先発にはNo.8(ナンバーエイト)ロブ・ヴァレティニ選手、SH(スクラムハーフ)テイト・マクダーモット選手、WTB(ウイング)マリカ・コロインベテ選手ら豪華なメンバーが並び、9月25日のウェールズ戦から変更された先発メンバーは3選手のみ。HO(フッカー)デヴィッド・ポレッキー選手が引き続きゲームキャプテンを務めます。

9月25日現在、世界ランキング10位のオーストラリアに対して16位と大きく下回るポルトガルは、2007年に開催されたフランス大会以来2度目のW杯出場を果たしましたが、大会初勝利はまだつかみ取れていません。9月23日のジョージア戦でその最大のチャンスが訪れましたが試合最終盤に追いつかれ、その後も勝ち越しはならず18-18のドローで試合を終えました。

チームの大黒柱のCTB(センター)トマス・アップルトン主将、ジョージア戦のプレイヤー・オブ・ザ・マッチのSO(スタンドオフ) ジェローニモ・ポルテーラ選手らが引き続きオーストラリア戦で先発し、その悔しさをぶつけます。

崖っぷちのオーストラリアか、初勝利に飢えるポルトガルか。スタッド・ジェフロワ・ギシャール（サンテティエンヌ）での激突は必見です。