運命の決勝戦は17日「全国高校サッカー選手権」県大会 強豪校の2連覇か?4年ぶりの王座奪還か?《長崎》
17日に全国への1枚の切符をかけて行われる「全国高校サッカー選手権」県大会決勝の見所を紹介します。
長崎総大附属の連覇か、4年ぶりの王座奪還を目指す創成館か。
両校の意気込みを取材しました。
連覇で “10度目の頂点” を見据える「長崎総大附属」。
第1シードで臨んだ県大会は、3試合で9得点3失点。海星や九州文化学園を破り、2年連続の決勝進出を決めました。
レギュラーのうち2人は去年、全国の舞台を経験しました。
(ボランチでフル出場 宇土 尊琉主将)
「1人1人の質の違いだったりスピーディさだったり違ったので、勉強にもなったし楽しかった」
(フォワードで途中出場 坂本錠 選手)
「去年、全国で先輩にいい思いをさせてもらったので、自分も2年生や1年生を全国に連れていきたい気持ちはある」
坂本 錠選手は今年、チームの絶対的エースストライカーに成長。
今大会はチームトップの4ゴールをマークしていて、準決勝では2得点の活躍。2年連続決勝進出の立役者となりました。
そんな坂本選手を成長させたのは反骨心。
前回大会決勝では後半に途中出場したものの、良いパフォーマンスができず、18分間のプレーでベンチに下がる悔しさを味わいました。
(長崎総大附属 坂本錠 選手(3年))
「きついとき、自分がうまくいっていないときに思い出す。インアウトしてその悔しさがあってこの1年間頑張れたので、その悔しさを晴らしたい」
前線の坂本選手にパスを供給し攻撃を組み立てるのが、キャプテンでボランチの宇土 尊琉選手です。
2年生だった去年から伝統の背番号10を背負っていて、フリーキックやコーナーキックではキッカーも務めます。
(長崎総大附属 宇土尊琉 主将(3年))
「コーナーキックだったり、錠(坂本選手)への背後へのパスだったり、展開のボールだったりリズムを作っていけたら」
今年の3年生は、おととし1月に亡くなった高校サッカー界の名将、故・小嶺 忠敏さんのスカウトを受け入部を決意した最後の学年です。
(長崎総大附属 坂本錠 選手(3年))
「お前いいな みたいな感じで(言われた)。その時ガツガツプレーしていたので、そういうプレーを褒められた」
(長崎総大附属 宇土尊琉 主将(3年))
「選手権に一番近い高校はここだったのでこの学校を選んだ。選手権に出たいならここがいいよと言われた」
(長崎総大附属 定方 敏和監督)
「小嶺先生が築き上げてきたこと、これから先も大事にしなければいけないこと、そういうところは折れずに、貫き通してやっていきたい」
県の頂点まであと1勝。
連覇を果たせば、小嶺さんが指揮していた2019年以来となります。
(長崎総大附属 定方 敏和監督)
「選手権は憧れでもあるし、選手の人生がそれで変わると思う。
勝って選手権に連れていきたい、連れて行ってほしいなと思う」
“4年ぶり2度目” の選手権のタイトル奪取に燃えるのは、部員79人の「創成館」です。
県大会は、3試合で8得点2失点。
長崎南山や鎮西学院といったライバル校に快勝し、勝ち上がってきました。
しかし今シーズンは1月の新人戦、6月の県高総体で結果が出せず 苦しみました。
後半に入って逆転されることも多く、選手権に向けては 走り負けないフィジカルを鍛えてきました。
(創成館 田原昊仁郎 主将(3年))
「ラスト1個勝てば、全国というところでラストとれるところにあるので、しっかりチーム全員で最後 優勝してひとつのタイトルを取りたい」
延長までもつれ込む激戦となった鎮西学院との準決勝では、延長後半に勝ち越し点を挙げ、2年ぶりの決勝にコマを進めました。
攻守の要は、ボランチでキャプテンの3年生 田原昊仁郎 選手。
アイデアのあるパスでチャンスを演出するほか、得点力も持ち合わせています。
(創成館 田原昊仁郎 主将(3年))
「自分の強みと思っているのが攻撃なので、どんどん前線に顔を出してサイドの展開やチャンスがあれば、ドリブルを仕掛けてシュートまでもっていくのがすごく大事だと思う」
(創成館 久留貴昭 監督)
「一番攻守すべてにおいてリーダーとなってゲームの中で指揮を執ってもらいたいし、攻撃に関しても彼がロングパスやショートパスでリズムを作ってくれるので、すべてにおいて期待している」
田原選手は、1年生の頃からレギュラーとして プレー。
2年前に国見と対戦した決勝戦では、追加点を奪えず敗れた経験から、今年はアグレッシブな攻撃を意識してきたといいます。
(創成館 田原昊仁郎 主将(3年))
「守りに入るのではなく、2点3点取るイメージで攻撃的にサッカーするのに取り組んだ」
守備陣を統率するのは、2年生ゴールキーパーの阿部 巧翔選手。
173センチとGKとしては小柄ながら、瞬発力を生かしたシュートストップが持ち味です。
(創成館 阿部巧翔 選手(2年))
「3年生の分までという思いでやっている。前の選手が体張ってくれているので、自分も安いプレーはできない。そこは最後の砦として強気でやっている」
2年生守護神を中心とした守備と果敢に攻め続けるスタイルでたどり着いた決勝の舞台。
2度目の悲願達成へ。思いはひとつです。
(創成館 久留貴昭 監督)
「今年はなかなか結果を出すのが難しかったが、ここまで上がってきたのは目標失わずに頑張ってくれていること。保護者も後押ししてくれていること。それを含めてすべてを含めて、全力で戦いたいと思う」
これまで選手権の県大会決勝で両校の対戦は “1勝1敗の5分”。
今回はどちらに軍配が上がるのか。
堅守速攻の長崎総大附属か。
それとも粘りの守備からリズムを作る創成館か。
(長崎総大附属 坂本錠 選手(3年))
「チームが自分を信じてパスとかをくれるので、その期待に応えて自分のゴールでチームを勝たせたいと思っている」
(創成館 阿部巧翔 選手(2年))
「決勝は相手チームと我慢比べになると思うので、ゼロで抑えて逆にチームを盛り上げられるようなプレーをしたい」
決勝戦は17日、トランスコスモススタジアム長崎で、午後0時40分キックオフです。
NIBでは試合の模様を、17日0時35分から実況生中継でお届けします。
全国を目指す両校の熱い戦いをぜひご覧ください。