【J3FC今治】まさかのGK同点弾!辛くも引き分けに…開幕4連勝も急ブレーキにGK複雑な心境語る
J3リーグ第8節、サッカー元全日本代表監督・岡田武史会長率いるFC今治がAC長野パルセイロと対戦。
3対3で引き分けた。
試合後の記者会見でFC今治・服部年宏監督は勝ち切れなかった悔しさを総括した。
その中で試合終了間際でのGK伊藤元太(23)の同点ゴールに質問が及ぶと、苦笑いしながら語った。 【南海放送アナウンサー 江刺伯洋】
「(ゴールキーパーのゴールという)なかなか見られないものを見ましたね。以前見たのはジュビロ(磐田)で強化担当をやっていた時、プレーオフ(2014年)でモンテディオ山形のGK山岸選手に目の前で入れられて以来なので…10年ぶりくらいかな?」
ゴールキーパーの得点シーンはなかなか、見られない。
ラストのコーナーキックで負けているチームのゴールキーパーが上がるのはよくあるが、私が実際にゴールキーパーが得点したシーンを目撃したのは初めてだ。
公式記録では90分プラス3分。
ゴールキーパーの伊藤は味方がコーナーキックを取った瞬間、猛然と駆け上がり、ペナルティエリアの大外から190㎝の頭でぶち込んで見せた。
「3失点してチームに迷惑かけてたんで、僕が少しでも力になれるように」と伊藤は語った。
「(コーナーキックを蹴った)アンジェロッティがあげてくれたボールが
完璧だったので叩くだけでした。キーパーの僕が言うのはおかしいんですけど合わせるだけでした」
もちろん、プロ初ゴール。
地元愛媛県・松山市出身で中学時代、帝人サッカースクールまではボランチの選手だった。
ゴールキーパーに転身したのは松山工業高校時代。
足元のテクニックも、サイズもある選手として頭角を現しプロの世界へ入った選手らしいゴールだった。
「得点をしたのは…いつだったかな…中学3年か高校1年で選ばれた国体の練習試合以来ですね」
プロになって6年目。
初めて決めた劇的な同点ゴール。
しかし、表情は硬い。
「勝ち点1につながったかもしれないですが、4試合勝ててないので勝つことにこだわってやっていきたい」
「自分の得点は…これで終われればベストですかね。僕がしっかりチームの支えとなって後ろからおさえていく事が大事。得点は…これで充分です」
J2入りを目指す岡田武史会長率いるFC今治は今年10年目。
地元から「今年こそ」と期待がかかる。
開幕4連勝で絶好調から勝てない試合が4試合続き、念願のJ3優勝に向け次は負けられない。
“成功は一時的なもの。真の成功は、毎日の継続的な努力と犠牲の結果”
-元ドイツ代表GK オリバー・カーン