地元からは落胆の声 再稼働"認めず"、原子力規制委が判断 敦賀原発2号機
日本原電敦賀原発2号機について、原子力規制委員会の審査チームは規制基準に適合しておらず、再稼働は認められないとの結論をまとめました。これに対し、地元からは落胆や冷めた声が聞かれます。
敦賀原発2号機の真下を通る断層について、原子力規制委員会の審査チームは、将来動く可能性を「否定できない」として、再稼働は認められないと判断しました。
■70代女性
「(断層が)なければ(稼働)してもいいんだけど、いずれ地震が来たらやっぱ稼働しない方がいいかなとは思う」
■30代男性
「あるなら動かしてほしい、やっぱり。街も衰退していく一方で、新幹線とかが来るので、このまま繁栄というか、にぎわってほしい」
原発向けに工事道具を販売する敦賀市内の会社は、今回の判断に落胆を隠せません。
■キコ―綜合 小森英宗 会長(76)
「期待していただけにへこみは大きい。私はなんとか普通に経済があってほしい。今日までの恩恵が本当に大きいだけに」
一方、長年原発に協力してきた地元住民は、今後の動きを静観する構えです。
■敦賀市立石 松田繁光区長(75)
「(今までもそうだったから)まだまだ苦しいときもいっぱいあるかも分からないけど、なんとかいい方向に行ってほしいと思う」
また、敦賀市の米澤市長は「状況を注視したい」としています。今後、原子力規制委員会が最終的な判断をすることになる敦賀原発2号機の行方。日本原電は「今後も追加調査やデータの拡充に取り組む」として、廃炉は考えていないとの意向を示しています。