児童への強制わいせつで実刑確定 教員の経歴、不適切な行為さかのぼって確認へ 県教委が再発防止策示す
坂井市の小学校に勤務していた元教諭の男が、女子児童の胸などを触り、強制わいせつの罪で実刑判決が確定したことを受けて、県教育委員会などは25日、教員の不祥事についての情報共有を強化するなどし、再発防止に取り組む姿勢を示しました。
福井市木田3丁目の見附史教受刑者(60)は、去年勤務していた坂井市内の小学校で、授業中や授業後に女子児童の胸や下腹部などを触り、強制わいせつの罪で懲役1年2月の実刑判決が確定しました。
これを受け、県教育委員会と坂井市教育委員会は再発防止策を示しました。
■坂井市教育委員会 林晃司教育長
「以前の情報が共有されていなかった教諭が現場で勤務していたことが大きな問題点(のひとつ)」
今回の事件で、県教育委員会と市町の教育委員会、それに赴任先の校長の不祥事についての情報共有不足が露呈しました。
県教育委員会は、教員の経歴などをまとめた人事記録カードに「懲戒処分」のみを記載していましたが、今年春から新しい資料に「訓告」や「厳重注意」、それに「不適切指導」や被害者から訴えがあったなどの「問題行為」についても載せ、異動時に各教育委員会と校長の間で共有します。
この資料は定年まで引き継ぎ、過去の不適切な行為をさかのぼって確認できるということです。
■坂井市教育委員会 林晃司教育長
「例えば、学校で上がってきた情報が若干不足している場合は、市教委の方で加筆を加えて、特に市町間異動の場合は他市町への情報をしっかり提供していきたい」
県教育委員会などは「再発防止に向けてより一層、服務規律の確保に努めていきたい」としています。