【3連休最終日】コスモス畑や紅葉の名所は例年と違う風景「出直さないと」 にぎわうカキ小屋…生育状況は 異例の暑さと大雨が影響 福岡
土曜日から3連休だったという方も多いのではないでしょうか。最終日の4日は絶好のお出かけ日和となりました。ただ、福岡県内の行楽地では、長引いた暑さや季節外れの大雨で、例年とは違った風景が見られました。
■中村安里アナウンサー
「能古島のコスモス畑です。3連休最終日ということもあって、多くの方がこの景色を楽しんでいます。」
観光客のお目当てはコスモスです。
■訪れた人
「かわいいと思いました。能古島に来られてうれしかったです。」
「コントラストがすごくきれいで、天気によって海の色とか時間帯によって違うので。」
コスモスが広がる景色をキャンバスに描く人もいました。
ただ、コスモス畑をよく見てみると。
■中村アナウンサー
「少しコスモスが倒れてしまっています。」
先週末に降った季節外れの大雨で、全体の半分ほどが倒れたり、花が散ったりしていました。
ことしは、異例の暑さが長引いた影響で、早咲きのコスモスの開花が例年より遅れ、満開になったのは10月下旬のことでした。そのため、早咲きと遅咲きが同時に見頃を迎える「奇跡の競演」となっていたのです。
■のこのしまアイランドパーク・山崎浩昭 部長
「今、花数は少ないですが、まだ咲いていないコスモスもありますので、SNSなどチェックして来ていただければと思っています。」
島の高台を中心に、11月下旬に開花する見通しのコスモスがおよそ10万本あり、もうしばらく楽しめそうです。
天候の影響は、英彦山(ひこさん)の標高800メートルにある高住(たかすみ)神社にも現れていました。毎年この時期になると、モミジやイチョウが色づき、紅葉の名所として知られています。
■児玉悠一朗 記者
「こちらに大きなイチョウの木がありますが、まだ葉っぱは緑が多いですね。」
例年は、すでに半分ほどが色づく時期ですが、ことしはおよそ3割にとどまっているといいます。
■高住神社 禰宜・井上洋さん
「やはり夏が暑すぎたというのと、秋になっても冷え込みが浅いですね。例年なら10℃を下回る気温が当たり前なんですけど。」
10月の全国の平均気温は、10月としては観測史上最も高くなりました。九州北部でも平年より2.6℃高く、歴代最高です。
さらに、この異例の暑さの影響なのか、紅葉のシンボルとなっている樹齢100年を超えるモミジの木にも影響が出ているということです。
■井上さん
「病気にかかって葉の一つ一つがあまりきれいじゃない状況です。ことしは皆さんの目を楽しませてくれるかなと心配になります。」
■訪れた人
「去年もこの時季に来たんですけど、ちょっと遅れていますね。」
「(目当ては)紅葉です。もう始まっているかなと思って。出直さないといけないですね。」
英彦山の紅葉は11月中旬から下旬に見頃を迎えるということで、およそ1週間遅れの本格的な色づきとなりそうです。
一方、にぎわいを見せていたところもあります。
■中村安里アナウンサー
「こちらのカキ小屋では、ことしの営業が始まっていて、店内は磯の香りが広がっています。」
福岡市西区のカキ小屋です。1日にことしの営業が始まったばかりで、早速、多くの人が訪れています。
■訪れた人
「最高です。毎年来ます。」
「ビールとカキで最高ですね。」
「カキを食べたくてここに来ました。カキの汁が濃厚でおいしい。」
ただ、ことしの異例の暑さがここにも影響を及ぼしていました。
■福岡市漁協 唐泊支所・森 剛 支所長
「生育がちょっと遅れた。サイズが小さい分、水揚げ量も例年と比べて大きく落ちて、80%くらいと思います。」
価格は1キロ1500円と去年から据え置いていて、今後、海水温が下がれば、身は大きく成長するということです。営業は来年3月末までの予定です。
6日には一時的に平年並みの気温まで下がるものの、今週末ごろからはまた、平年より高い状態が続く見込みです。「この時季らしさ」は、いつ訪れるのでしょうか。