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「戦場からのことば」展 母を気遣う19歳の特攻兵の遺書 我が子の成長を見届けられない兵士の無念の手紙 北九州市

2024年4月16日 19:24
「戦場からのことば」展 母を気遣う19歳の特攻兵の遺書 我が子の成長を見届けられない兵士の無念の手紙 北九州市
戦地でつづられた「ことば」

太平洋戦争中、戦地から送られた手紙を紹介する企画展が16日、北九州市で始まりました。

企画展「戦場からのことば」は、16日から北九州市小倉北区の平和のまちミュージアムで始まりました。

太平洋戦争中に出征した兵士が、戦地から家族にあてた手紙などおよそ90点が展示されています。

展示されているのは、死を覚悟した戦場の兵士がふるさとに残した家族に書き残した遺書です。

こちらの手紙には「可愛い頃を見ることの出来ないのを痛切に思います」と、我が子の成長を見届けることができない無念さがつづられています。

戦友に囲まれ中央で笑顔を浮かべるのは、福岡県出身の中村正直さんです。スマトラ島で特攻隊として19歳の若さで戦死しました。

この企画展のために、中村さんの遺族から貸し出された遺書には「お母さんのご健康を祈ります」と、死を覚悟して遠く離れた肉親を気遣う言葉がつづられています。

■北九州平和のまちミュージアム・小倉徳彦さん
「戦争に行った方々の思いや言葉に触れていただいて、それぞれいろいろ考えてほしいなと思います。」

鹿児島県南九州市の知覧特攻平和会館の協力のもと、福岡県出身の特攻隊員の遺影なども展示されています。

企画展「戦場からのことば」は、7月15日まで開かれています。