鳥町食道街の組合員や市の担当者が火災後初めての会議 2000トンのがれき撤去のメド立たず 北九州市
北九州市の鳥町食道街で起きた火災から10日で1週間です。周辺では通行止めが解除され、一部の店舗で営業が再開しています。一方、火災で出た大量のがれきは撤去のメドが立っていません。
■阿部まみフィールドキャスター
「正午過ぎです。今、バリケードが撤去され、1週間ぶりにアーケードが通行できるようになりました。」
1月3日に発生した北九州市の鳥町食道街の火災では、隣接する魚町銀天街のアーケードが焼け通行止めとなっていましたが、安全が確認されたとして10日、通行が解除されました。
■通行人
「解除になったことを知らなくて、通れて良かったなと思って。ここはアーケードなので、雨とかでも通りやすいので。不便だったなと思って。」
「(通行解除になって)良かったという側面もありつつ、燃えてしまって悲しい。」
■宝恵かご道中
「商売繁盛ヨイヨイヤー!頑張って!」
被害があったエリアにも、小倉十日えびす祭、宝恵かご道中が訪れ、ことし1年の商売繁盛と、いち早い復興を祈願しました。
また付近では、火災を免れた店舗が営業を再開していました。
■常連客
「チャンネルをつけたらびっくりで。真っ先に食道街、それからこちらのお店がどうなってるのかなって心配でした。大丈夫かなと思って願いながら。」
1月3日に発生した大規模な火災は、小倉駅からわずか300メートルほどの鳥町食道街のエリアで起きました。
中華料理店で撮影された映像では、屋根が抜け落ち、黒く焼け焦げた食器などが床に散乱していました。
火は42時間後に消し止められましたが、飲食店など36店舗、およそ2900平方メートルが焼けました。
北九州市によりますと、今回の火災で出たがれきの量は、おととし4月に起きた旦過市場の1度目の火災と同じおよそ2000トンと見込んでいます。
ただ、北九州市は、被災した建物の解体や処理場への運搬にかかる費用は自己負担としていて、大量のがれきを撤去するメドは立っていません。
北九州を代表するご当地グルメ、小倉焼きうどん発祥の店、だるま堂も被災しました。
■だるま堂・竹中康二さん
「(がれきの撤去は)全然です。全然決まってないです。今から話し合いの場が持てるように、組合長で連絡をつけていただいてご苦労されています。初めてのことですから、何が正しいか分からない。何をどうしていいか分からない状況です。」
■阿部フィールドキャスター
「旦過市場です。まだ火災の爪痕が残っています。」
おととし、2度の火災に見舞われた旦過市場でも、がれきの撤去費用について、北九州市の補助金などはありませんでした。そのため、商店街ではクラウドファンディングで資金を集め、撤去費用にあてました。さらに被災した店舗同士が集まり復旧対策会議を立ち上げ、がれきの撤去の方法や復旧計画を話し合いました。
■旦過市場商店街・中尾憲二会長
「会議のメンバーは被災された人全員集まって(資金を)何に使うかということを決めて。その中の大きな目標の一つ、がれき処理というのがスムーズに行われて、本当にスピードのあるがれき処理だった。」
鳥町食道街では10日、商店街の組合員や北九州市役所の担当者が集まり、今後の復旧について、火災後初めて会議が開かれました。
今後、残されたがれきをどう処理するのか、復旧の道筋はまだ立っていません。
そして10日、通行止めが解除された現場には阿部アナウンサーがいます。
■阿部フィールドキャスター
小倉井筒屋から徒歩3分ほど、こちら火災のあった鳥町食道街に隣接する魚町商店街です。午前中までは規制線が張ってありましたが、10日正午に通行止めが解除され、通れるような状態です。
現在、帰宅時間と重なり、人通りが多くなっています。
こちらの店は営業していますが、その隣の店は臨時休業の張り紙があります。火事の影響が続いています。
1週間経ちますが、焦げた匂いがしています。上を見ますと、火事の影響で焼けたアーケードが一部撤去されていて、空が見える状態となっています。雨が降っているときは皆さん、傘をさしていました。
そして、こちらが火災で大きな被害を受けた鳥町食道街の出入り口です。ご覧のように跡形もない状態です。このがれきの撤去などについて、VTRにありましたように、先ほど会議が開かれました。
そのなかで、撤去に必要な資金を、クラウドファンディングなどで集めるのはどうかという意見も聞かれたということです。旦過市場一帯の大規模火災でも、クラウドファンディングでがれき撤去の費用が寄せられました。
被災したエリアには3つの組合に所属する店舗があり、話し合いを重ねていく必要があるということでした。