1度は泊まってみたい高級ホテル 広島県内に続々と進出! 人気観光地で需要が高まる理由とは!?【アナたにプレゼン・テレビ派】
広島テレビのアナウンサーが、気になるテーマを自ら取材して、お伝えする『アナたにプレゼン』。今回プレゼンするのは、木村和美アナウンサー。近年、広島県内に進出する高級ホテルや、外資系ホテルが多く見られる理由に迫ります。
2022年秋、アメリカに本社を置く世界的に有名なホテルチェーン「ヒルトン広島」が、広島市中区に開業しました。そして2027年には、アメリカ発祥の世界最大級のホテルチェーン「マリオット」ブランドの1つ「コートヤード・バイ・マリオット」が広島市中区三川町に、また、外資系ホテルの「VOCO広島」が、広島駅から徒歩4分の場所に建設予定で、大阪に継いで国内で2ヵ所目となります。このようなホテルは、広島駅や広島城、原爆ドームの近辺に建設される、いわゆる「街中にあるホテル」です。
近年、街中以外の地域にも、高級ホテルや外資系ホテルが進出する計画が明らかになっています。2024年12月に、外資系ホテル「ヒルトン」のラグジュアリーブランド「LXRホテルズ&リゾーツ」が、高級ホテルを宮島口に建設することを発表しました。ホテルが建設される場所は、宮島口のフェリー乗り場の西側です。対岸には、厳島神社の大鳥居を眺めることができます。
地上7階・地下1階建てとなり、およそ60室の客室や屋外プール、スパなどを備え、2028年の開業を目指します。広島には初進出で、国内では京都に続いて2ヵ所目となります。海外からの多くの観光客は、大鳥居に近い場所に宿泊することを希望しており、ニーズがあると見られます。
広島が世界に誇る観光地の1つ・世界遺産の厳島神社がある宮島を訪れる観光客は増加しており、2024年には過去最多の485万人で、その内、インバウンド・訪日外国人の数は、前年よりも4割増えて64.5万人となりました。外国人観光客の観光消費額は毎年上がっており、今では日本の収入の中でも2番目に多いことから、大事な産業と言えるかもしれません。全国的にも、2024年の外国人観光客数と観光消費額共に、過去最高を更新しています。
宮島以外にも、呉市の音戸の瀬戸公園に外資系ホテルが、福山市鞆の浦の仙酔島に広島初となる星野リゾートが、共に2029年の開業を予定しています。星野リゾートのホテルでは、鞆ならではの歴史、そして自然が体験できるそうです。
広島県に高級ホテルの進出が相次いでいる理由を、広島に関する調査や支援を行っている「ひろぎんエリアデザイン観光ユニット」マネージャーの松岡誠二さんに聞きました。松岡さんは「広島県は2023年のG7広島サミットによって、世界的に認知度が向上していること」「2つの世界遺産があること」「新幹線でのアクセスがいいこと」という理由から、外国人観光客から人気がある県だと言います。しかし、1泊10万円以上する高級ホテルがなかったため、高級ホテルや外資系ホテルの建設が進んでいるそうです。
また、広島には宮島や原爆ドームの世界遺産の他にも、呉・竹原・鞆の浦にも「重要伝統的建造物群保存地区」という、日本の伝統的な建物や街並が残るエリアが多くあり、外国人観光客からの人気も高いそうです。
広島を訪れる外国人観光客は、ヨーロッパ諸国・アメリカ・オーストラリアの割合が多くなっています。日本での滞在日数も平均13日間と長く、観光消費額も高い傾向があります。そのため、宮島や鞆の浦など歴史や文化を体験して知ることができる観光地に宿泊需要があり、ホテルの建設が進むといいます。
このような高級ホテルが開業することで、広島の魅力が多くの外国人観光客に伝わっていくことを期待したいと思います。