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益城町で東日本大震災の記憶を紡ぐ写真展 企画した熊本地震で娘を亡くした女性の思い

2024年7月12日 19:36
益城町で東日本大震災の記憶を紡ぐ写真展 企画した熊本地震で娘を亡くした女性の思い
13日と14日の2日間、益城町で熊本地震東日本大震災の記憶を紡ごうという写真展が開かれます。企画したのは熊本地震で娘を亡くした女性です。女性の「届けたい」思いとは。

写真展を企画した合志市の宮﨑さくらさん(45)です。
■宮﨑さくらさん
「やっぱり、どれだけ時間がたっても、一緒にいるという気持ちはずっと変わらないし、ずっと一緒に伝え続けていきましょうという気持ちで、この場所(益城町)からお届けできたらと思います」

8年前の熊本地震で、さくらさんの娘の花梨ちゃん(当時4歳)は、先天性の心臓の病気で入院していた病院で被災しました。その後、死亡し、災害関連死に認定されました。

会場に展示されるのは、熊本地震以降、さくらさんが交流を続けてきた宮城県の高校生の作品です。

佐藤珠莉さん(17)は、東日本大震災で当時6歳だった姉を亡くしました。焼け焦げた小さな上靴に…熱で溶けたクレヨンケース。いずれも亡くなった姉の遺品です。姉の死に向き合いながら撮影しました。

「災害の記憶を後世に伝えたい」。さくらさんは、写真に込められた思いを少しでも感じ取ってほしいと願っています。
■宮﨑さくらさん
「熊本でも東日本でも思いは同じなので、次の世代に残していけるように、それを考えるきっかけをもらえる写真展になったらうれしいと思います」

写真展は13日と14日の2日間、益城町の「ミナテラス」で開かれます。

展示の中には、白い花の写真があります。佐藤さんの姉が見つかった場所で咲いていた花です。写真展を企画したさくらさんは5年前からこの花の種を譲り受け、自宅などで大切に育てています。遠く離れた熊本でも思いは受け継がれています。