「注文に時間がかかるカフェ」吃音の人たちが1日限定のカフェをオープン
言葉が滑らかに出ないことがある「吃音」について理解を深めてもらおうと、当事者たちが1日限定のカフェをオープンしました。
(店内のやりとり)
「アイスティーをお願いします」
「アイスティーですね、かしこまりました」
7日、熊本市に1日限定でオープンしたのは、「注文に時間がかかるカフェ」です。スタッフは全員、“吃音”の当事者たちです。吃音とは言葉が滑らかに出ない発話障害で、厚生労働省によりますと、国内では100人に1人、約120万人いるといわれています。
このカフェを企画した奥村安莉沙さん。吃音があっても、やりたいことに挑戦してほしい。また、多くの人に理解を深めてもらいたい。そんな思いを込めて企画しました。
■奥村安莉沙さん
「私が吃音があるのですが、話す仕事であるカフェの店員さんは、無理かなと思ってあきらめて大人になりました。でも、ずっとやりたい気持ちはやっぱり強くあって、吃音があっても安心ができるカフェが作りたいなと思って」
入り口では、お客さんに対し、スタッフの話が終わるまで待ってほしいことや、緊張で言葉が出ないわけではないので「リラックスして」などのアドバイスはしないでほしいと声をかけます。
スタッフも自ら吃音に関するクイズを出したり、同じように発話に悩む子どもたちに経験を話したりして、お客さんに吃音への理解を深めてもらおうと、接客に努めます。
■カフェを訪れた客
「年上で、いろんなことを経験してる人に聞くと、これからどうしていくといいとか、いろんなアドバイスとかももらえて、じゃあ、自分もこうしてみようかなっていうことも思ったりして、すごく良かったです」
■スタッフ嶋本一平さん
「吃音を知らない人にとっては吃音を知るきっかけになってほしいし、全国どこでも吃音の人はいるんだよ、見えないけど、ひっそり隠れているんだよっていうのを伝えたいですね」