台風で避難所開設→予約済の団体の使用優先で待つ避難者も…天草市
台風10号が接近していた8月28日。天草市は午後6時に市内全域に避難指示を出し、指定避難所での受け入れを始めました。
天草市内で最も多い2000人を収容できる天草市民センターでは市の職員が避難者8人を和室に通し、それ以降はエントランスや柔道場に案内。
体育館を希望する人もいましたが、元々、体育館を予約していたスポーツ団体の使用を優先したということです。避難者が体育館に入れたのは避難所開設から4時間後の午後10時。このとき、市民センターには26人が身を寄せていました。
指定管理者の一般社団法人「天草市芸術文化協会」は、天草市と協議して台風の最接近が予想された29日と30日の臨時休館を決定。28日については利用者の判断に任せることにしたということです。KKTの取材に対し「通常、避難所を開設する場合も和室やエントランスを優先し、必ず体育館を開放しているわけではない」と話しています。
一方、天草市は「避難指示を出した時点でスポーツ利用を中止してもらい避難者に体育館を開放すべきだった。今後は避難者を優先する」とコメントしています。
【スタジオ】
(畑中香保里キャスター)
台風に対する避難所開設への対応は自治体で異なっていたようです。
熊本市では8月28日、体育館など8つの施設で予約が入っていましたが、午後3時半に高齢者等避難が発表された時点で市の判断で予約者にキャンセルしてもらう連絡を入れ、施設を閉鎖。避難所への切り替えを行ったということです。
一方、上天草市でも避難所となる施設の中にスポーツ団体が予約をしていた場所もありましたが市側からキャンセルのお願いをしたほか、利用者が自主的に予約をキャンセルしたケースもあったということです。