自身が絡んだ"漏らしてはいけない"パワハラ調停合意書を村議に見せた村長が釈明
球磨村の村長が「漏らしてはいけない」とされる自身が絡んだパワハラの調停合意書を村議会議員に見せていたことが分かりました。
これは11日、「くまむら山村活性化協会」の代表理事と顧問が会見を開き明らかにしたものです。この協会は、2019年に村が設立し観光案内所の運営などを委託していました。協会によりますと、2022年当時、協会の代表理事だった松谷浩一村長は職員を人前で複数回叱責したり、退職を促すような発言などをしました。
この職員は熊本労働局に「パワハラを受けた」と申請し、翌年村長と職員の間で調停が成立。松谷村長は代表理事を辞任しました。
調停の合意書には「第三者に口外してはならない」と明記されていましたが、松谷村長は2月、村議10人に協会への業務委託を解除することを表明し、その際調停合意書を議員に見せたということです。合意書には職員の自筆の署名があったため名前が村内で知られることになり、職員は心身の病状が悪化したということです。
会見で協会側は「合意書を漏らしたことは人権侵害で、また業務委託の解除には合理的理由がない」としています。
これに対して松谷村長は11日に開かれた村議会で、調停合意書の内容を議員に漏らしたことを認め「私の不注意だった」と釈明しました。一方、協会への業務委託を解除したことについては、KKTの取材に対し「委託する前と比較し、村で直接した方が仕事の効果があると判断した」と話しています。